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現在、さまざまな理由で派遣社員として働くことを検討している人もいるのではないでしょうか。
この記事では、派遣として就業する前に実施されることの多い顔合わせについて、その目的は何か、基礎知識から行いたい準備、顔合わせの際によくある質問などについて紹介します。
顔合わせを成功させるために、ぜひ参考にしてください。
派遣就業の前に行われる「顔合わせ」とは?
顔合わせとは、派遣就業の前に行われるものです。派遣会社の営業担当者と一緒に就業先企業の責任者の方や担当者の方などと話をする機会をもちます。派遣会社によっては、会社見学など、顔合わせ以外の呼び方をされる場合もあります。
顔合わせで行われるのは、双方の自己紹介、従事する仕事内容の確認などです。その際には、履歴書ではなく、一般的に派遣会社が用意するスキルシートと呼ばれる経歴やスキル、資格を簡単にまとめた書類が用いられます。
派遣の顔合わせの流れとは?
当日は、顔合わせの15分〜1時間前に、派遣会社の営業担当者と待ち合わせをするところから始まります。場所は、駅前や喫茶店などが多いようです。そのまま就業先に向かう場合もあれば、喫茶店などで事前に打ち合わせをする場合もあります。
打ち合わせがある場合は、顔合わせで何を話すか、どのように自己紹介をすればよいかなどについて、営業担当者からアドバイスを受けることが多いようです。
その後、営業担当者と一緒に就業先企業を訪問し、派遣先の責任者やや人事担当者などと顔合わせを行います。
顔合わせでは、派遣会社の営業担当者が用意したスキルシートをもとに、自己紹介をします。企業の担当者から質問を受けたりすることが多いですが、こちらから質門をできる時間もあるので、確認したいことなどを纏めておきましょう。
派遣の顔合わせ前に用意しておくこととは?
ここでは、顔合わせの前に用意しておきたいことについて解説します。
自己紹介の準備
顔合わせでは最初に、簡単な自己紹介や職歴の説明を求められることが多いです。
派遣会社の営業担当者が就業先に渡すスキルシートの中には職歴が記載されているので、それに基づいてポイントを押さえて話せる準備をしておきましょう。また、先方のニーズにあう経験を優先して話すようにするとよいでしょう。
この段階では時間を取り過ぎないようにすることも大切です。
志望動機やキャリアプランの確認
就業先での就業を通して、獲得したいスキルや経験について事前に考えておくと、志望動機やキャリアプランについて質問されたときも、スムーズに答えることができるでしょう。特に、外資系企業は能力主義の傾向があります。外資系の顔合わせに臨む際には、これまで積んできたキャリアや語学力をアピールできるよう事前に準備しておきましょう。
質問事項の洗い出し
顔合わせでは、みなさんから就業先への質問をする機会もあります。就業してから「こんなはずではなかった」と後悔しないよう、具体的な仕事内容、職場の雰囲気、忙しい時期など、前もって聞きたいことをまとめておきましょう。
仕事内容に関して具体的な質問をすることで、就業へのやる気をアピールすることにもなるでしょう。
当日の服装や身だしなみのチェック
顔合わせは、実際に働く職場の方と初めて会う機会となることが多いため、好印象を与えられるように、髪型やみだしなみに気を使い、スーツなどの清潔感がある服装を選びましょう。また、話す声の大きさや姿勢などにも注意しましょう。
派遣の顔合わせの際、6つの注意ポイントとは?
ここでは、顔合わせを成功させるために、注意したい6つのポイントについて解説します。
☑ 自己紹介では個人情報を伝える
顔合わせでは、一般的に履歴書ではなく、派遣会社が作成したスキルシートと呼ばれる書類が用いられます。スキルシートには、職歴やスキル、資格など仕事に関する情報のみが記載されており、名前などの個人情報は記載されていません。そのため、顔合わせでは最初の自己紹介で名前を伝えましょう。
また、例えば小さな子どもがいて残業が難しい日があるなどの個人情報は、その場で説明しておくと、就業後のチームの理解や自身のライフスタイルに適し環境を選択することに繋がるでしょう。
☑ 就業先のニーズに合わせ、端的に経歴を説明する
スキルシートは派遣会社が作成するため、自分が派遣会社に提出した履歴書の内容と齟齬がないかは確認しておきましょう。そのうえで、経歴を全て説明するのではなく、就業先のニーズがあると思われる経歴を優先的にポイントを押さえて説明しましょう。
例えば、経験した職種が複数ある場合は、就業先で募集している職種の経歴のみを説明するなど工夫するとよいでしょう。
☑ 就業先にとってメリットとなる回答を用意しておく
就業先から「こういった仕事はできますか?」と聞かれた場合、「できません」と答えるのでは話は進みません。どうしたらできるかを考え、「マニュアルを読めばできそうです。」などポジティブな回答にするとよいでしょう。
また、経歴を説明するときにも、就業先が採用によりメリットを感じられるように説明することが大切です。
☑ 質問に対しては、ポジティブな回答を心がける
就業先から「こういった仕事はできますか?」と聞かれた場合、「できません」と答えるだけでは話は前に進みにくいでしょう。どうしたらできるのかを考え、「マニュアルを読めばできそうです」など、ポジティブな回答ができるように心がけましょう。
また、経歴を説明するときにも、就業先が採用によりメリットを感じられるように説明することが大切となるでしょう。
☑ 残業や職場の雰囲気などを確認する
就業後のミスマッチが起こりやすい要素のひとつに、残業があります。残業の有無、残業がある場合はその発生時期や平均残業時間など、顔合わせのタイミングで確認しておくとよいでしょう。
また、職場の雰囲気も確認しておきたいポイントのひとつとなります。顔合わせは会議室などで行われるケースが多いため、顔合わせ終了後に職場を見学したいと希望するのもひとつの方法です。職場の雰囲気や垣間見える社風などを含め検討するとよいでしょう。
☑ 調べればわかる質問や契約条件の質問は控える
就業先の売上高や資本金など、企業のホームページを見ればわかるような事項は質問を避けましょう。また、時給や契約更新の条件などは働くうえで大事なポイントですが、派遣社員の場合は派遣会社が決定する事項となるため、派遣会社の営業担当者に確認するようにしましょう。
☑ 営業担当者とコミュニケーションをとる
できれば顔合わせの前に、派遣会社の営業担当者と事前に連携をとっておくとよいでしょう。顔合わせで使うスキルシートも事前に内容を見せてもらい、経歴と齟齬がないかを確認しておくとスムーズです。
また、就業先に直接質問しづらいことは営業担当者に質問し、働くうえで気になる職場環境や残業などについてはきちんと確認をとっておくようにしましょう。
派遣の顔合わせでよく聞かれる質問を紹介
ここでは、自己紹介や職務経歴、志望動機のほかに、よく聞かれる質問について紹介します。
就業先や応募先に関する質問例
「職場の男女比や年齢層によって、就業しにくいと感じることがありますか?」
就業先に関する質問例のひとつとして、上記のような職場の男女比や年齢層への抵抗感を尋ねられるケースがあります。抵抗が特にない場合は、「これまでも男女比や年齢層が多様な職場で、いろいろな立場の方と協力しあってきた」など、実際の経験を踏まえて回答するとよいでしょう。
「いつから就業可能ですか?」
就業について、「採用後はいつから業務を開始できるか」といった質問です。就業先は採用の都合があるため、あらかじめ確認しておきたいという意図があります。特に問題がない場合は「即日から就業できます」と答えるとよいでしょう。
前職の退職の都合などで、就業を開始できる時期に制限がある場合は、開始できる時期と理由を併せて答えましょう。
「弊社のこと/業務内容はご存知でしたか?」
就業先となる「企業の存在を知っていたか」という質問は、比較的大きな企業で聞かれる傾向にあるようです。就業先が提供している製品やサービスについてよいイメージを抱いており、ぜひ業務に携わりたいことを伝えるとよいでしょう。
これらに加えて、業務内容についての質問もよく聞かれます。事前に下調べをして顔合わせに臨み、仕事への意欲をアピールしましょう。
スキルや職務経歴に関する質問例
仕事に対する意欲や応募のきっかけに関する質問のほかにも、次の質問例があります。
「スキルのレベルを教えてください」
就業後のミスマッチを避けるために、持っているスキルについて具体的に質問されるケースもあります。
例えば、事務職ではWordやExcel、PowerPointなどのOfficeソフトに関して使えるソフトの種類や具体的なスキルレベルなども尋ねられることもあります。具体的な回答ができるよう、事前に準備しておくとよいでしょう。
「前職の退職理由を教えて下さい」
新たに派遣社員という選択肢を選んだ人や、過去に短い期間で派遣会社を退職してる人の場合は、このような質問を受ける可能性もあります。企業の多くは、安定して働いてほしいと考えています。そのため、採用後にすぐ離職しないかなどを判断するために聞かれる質問だと考えてよいでしょう。
実際にはネガティブな理由で退職していたとしても、顔合わせの場ではできるだけ前向きな印象を与えられるように心がけましょう。
派遣の場合は長期であっても3ヶ月程度の契約期間を更新していくケースが主流ですが、「長期的に就業できるか」といった質問も併せて聞かれる場合もあります。やる気をアピールしつつ前向きな回答をするとよいでしょう。
求職者自身に関する質問例
自らの長所や短所、就業先までの通勤経路や通勤時間など、比較的簡単に答えられる質問もありますが、次のようなことを聞かれることもあるので、幅広く準備しておくとよいでしょう。
「なぜ派遣社員としての勤務を希望していますか?」
正社員やパートなど、雇用形態が複数あるなかで派遣社員を選んだ理由を聞かれる質問です。「責任がある仕事をしたくない」「時給が高い」などのネガティブに受けとめられやすい回答はしない方がよいでしょう。
育児との両立や、業界や職種に興味があるため、採用されるチャンスがある派遣で挑戦したいなど、ポジティブな印象を与えるような回答を心がけましょう。
「仕事をするうえで心がけていたことは?」
この質問では、仕事に対する姿勢を問うことで、応募者の人柄を把握し、就業先とマッチするかを判断するために行われます。
例えば、事務職であればミスが発生しないように不明点は些細なことでも確認するようにしていたなど、小さなことでもよいので具体的な事例を回答するようにしましょう。
まとめ
派遣での顔合わせで注意したいポイントを、流れなどを含め解説しました。顔合わせに臨む際には、紹介した注意ポイントを踏まえて事前準備を行いましょう。
派遣の顔合わせの成功には、派遣会社や転職エージェントの活用も効果的です。エンワールドでは、外資系や日系グローバル企業の管理職や専門職などに特化した仕事紹介として「Contract Professionals(コントラクト・プロフェッショナルズ)」という派遣専門部隊があり、一人ひとりの希望にあった派遣の仕事探しをサポートしています。一人ひとりのキャリアや強みにあわせたアプローチも可能です。まずは無料面談へご応募ください。