「外資系IT企業に興味はあるが、どんな仕事があるのだろう」「英語の能力はどのくらい必要なのだろう」などと、外資系IT企業への転職に際して疑問や不安がある方もいるのではないでしょうか。
この記事では、代表的な外資系IT企業の紹介だけでなく、外資系IT企業にはシステムエンジニアの他にどんな職種があるのか、企業からはどんな人物像が求められるのか、転職をする際のメリット・デメリットは何かなどについても紹介します。外資系IT企業への転職を考える際の参考にしてください。
外資系企業とは?
そもそも外資系企業とは、どういった企業を指すのでしょうか。現在、主に外資系企業と定義されている基準は下記の3つです。
・海外企業が日本に進出したいわゆる子会社で、100%が海外資本となっている
・海外企業と日系企業の共同出資による会社で、海外企業の出資金額の割合が多い
・海外企業が日系企業を買収した会社で、近年増加傾向にある
外資系企業動向調査(経済産業省)によると「外国投資家が株式又は持分の3分の1以上を所有している企業」「外国側筆頭出資者の出資比率が10%以上である企業」が外資系企業であると定義されています。
ただし、海外企業の資本が50%以上となっている企業でも、外資系企業だと認識されていない場合もあり、基準は定まっていません。
詳しくは「外資系企業とは?特徴、メリット・デメリットから転職するための方法まで徹底解説」をご覧ください。
外資系IT企業への転職を考えているのであれば、ぜひ外資系企業に強みのあるエンワールドにご相談ください。きめ細かなヒアリングによってあなたにぴったりの転職先をご提案いたします。
外資系IT企業の主な業種と代表的企業
ここでは、代表的な外資系IT企業の業種とその特徴、代表的な企業を紹介します。自分の得意分野を活かせる企業を選べば、活躍の場も広がる可能性が高まるでしょう。
ITメーカー
日本の外資系企業の中で39.1%の割合を占めているのが、外資系メーカーです。
その中でIT企業に分類されるITメーカーの代表的な企業としては、デル・テクノロジーズ、Amazon、日本IBMなどがあげられます。ITメーカーは、海外で開発されたハードウェアやソフトウェアを日本向けにカスタマイズ・展開することが主な事業であり、検索エンジンやECサイトの開発などのエンジニアをはじめ、マーケティングや営業など幅広い職種の募集を行っています。
ベンダー
ITメーカーと同様に、本社が製造・開発したアイテムを日本向けにカスタマイズ、展開させる役割を担っています。代表的な企業としては、日本マイクロソフト、インテル、SAPなどがあげられます。
外資系ベンダーは、日本企業よりもエンジニアに対して好待遇であるケースが多く、転職先として人気がありますが、エンジニア職の募集はまれで、営業などの募集が中心です。ただ、プリセールスというエンジニア兼営業として働ける職種などの募集が行われる場合もあります。
Webサービス
ITメーカーと同様に、近年人気の分野がWebサービス関連の企業です。
代表的な企業としては、Google、Yahoo、Xなど日常生活で接する機会が多いサービスを提供している企業があげられます。仕事内容は、アプリ開発やデータ分析、マーケティング、UI/UXの設計などと多岐に渡っています。Webの観点から多種多様な業界に携わるので、募集職種も多いことが特徴です。
ITコンサルティングファーム
外資系ITコンサルティングファームは、新卒の学生にも人気の職種のひとつです。
代表的なITコンサルティングファームとしては、ワークスアプリケーションズ、アクセンチュア、PwCなどがあげられます。ITコンサルティングファームは、ベンダー系コンサルティングファームとは異なり、中立・独立性を売りに事業戦略を行う特徴があります。転職の際は、ITに関する知識だけではなく、企業の課題を解決する能力、適したシステムを提案する能力が求められる傾向にあります。
金融
近年モバイルやクラウドなどのIT技術が進化したことから、ITベンチャー企業などが金融サービスを提供するようになりました。金融(Finance)とIT技術(Technology)を組み合わせたFinTechと呼ばれる外資系ITの代表的な企業には、日本最大のビットコインを取り扱うbitFlyerやPayPalなどがあります。
募集はサービス企画や営業などに加え、エンジニア系職種など幅広い職種におよび、ITに関する知識の他に入出金や為替・融資・投資などの金融に関する知識が求められます。
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外資系IT企業の主な職種と必要なスキルや経験
転職する際に必要となるスキルや経験は、職種や職位によって異なります。ここでは、保有していると便利なスキルを職種別に紹介します。
システムエンジニア
システムエンジニアは、クライアントの要求分析や定義からプログラミング、テストまで一貫して行います。そのため、Webサービス企業でのシステム企画から開発、運用までの経験、外部APIを利用した開発経験などが必要となります。
中には、Atlassianプロダクトの運用経験やScrumによる開発など、特定の経験を条件にしている企業もあります。チームリーダーや管理職になると、チームをまとめてクライアントの課題を解決して行くリーダーシップが求められます。
Webエンジニア
Webエンジニアは、PCなどで使用するアプリケーションの設計・開発などを行う職種です。前述のエンジニア同様に、チームリーダーや管理職になると、チームをまとめるリーダーシップが必要とされる職種とされています。
経験年数3年以上を転職採用の条件としている企業も多く、最新のスキルに対する知識やどのようなアプリケーションサービスを制作したかなども採用の基準となっています。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、クライアントの要望を叶えるためにモバイルからクラウドまで、最先端の技術を駆使しながら課題解決を行う職種です。チームをまとめるリーダーシップに加え、コンサルティング力やシステムの設計・開発など幅広い経験が求められます。
また、募集条件にPMP(プロジェクトマネジメント・プロフェッショナル)の資格を条件にしている企業もあるので、取得しておくと転職先の候補が広がったり、有利になったりするでしょう。
コンサルタント
コンサルタントは、ITを活用した戦略立案やシステム構築などのプロジェクトマネジメントを受け持つ職種です。
論理的思考や問題解決能力の高さはもちろん、システムやインフラ上における問題や課題を解決する能力、幅広い視野が求められます。そのため、システムの要件定義やシステム設計から開発、導入や運用などエンジニアとしての基礎知識も必要だとされています。
セールス
外資系・日系、業界問わずセールスに必要な能力は、ヒアリング能力や交渉力、課題解決能力です。また、自社のプロダクトやサービスの特性を押さえ、他社製品との差別化ポイントを理解しておくことが必要です。
また、IT企業のセールスとしては、IT関連のトレンドや知識を常にキャッチアップしておくことで説得力のアップを測りたいところです。
その他事務系職種など
外資系IT企業では、在庫管理や出荷処理、電話対応などを行う一般事務や営業事務の仕事でも、ITの知識が必要なことがあります。
企業によってはSAPの使用経験、プロジェクトマネジメント経験が採用基準になっている場合もあるので、経験を積んでおくと転職の際に有利になる可能性があります。そのような点から、IT業界出身の方が、より転職しやすい環境となっていると言えます。
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外資系IT企業へ転職するメリット
ここでは、外資系IT企業へ転職すると得られる可能性のある主なメリットについて解説します。
世界の最先端でスキルアップできる
グローバルな環境の中で、最新の技術に携われる点は大きなメリットのひとつです。
企業によっては、世界中から優秀で、常に新しい技術にアンテナを張り巡らせている人材が集まっているので、高い向上心を持ち勉強が楽しいと思える方にとっては、良い雰囲気の中でスキルアップできる環境と言えるでしょう。
最先端のIT技術を活かしたシステム構築を行い、グローバルに活躍したいという思いがある方には最適な職場環境となるのではないでしょうか。
成果に応じて評価される
また、日本企業によく見られる年功序列が評価に影響することは少なく、年齢や性別における差もほとんどないので、実力さえあれば誰でも活躍できる可能性があり、その評価によって年収やキャリアアップが期待できることもメリットのひとつです。そのため評価に対する納得感が持ちやすく、実力があって結果を出せる方は高いモチベーションを維持しながら働くことができるでしょう。
ワークライフバランスが取りやすい
外資系IT企業では、家族やプライベートを大事にするカルチャーが強いため、オンオフがはっきりしています。業務に支障なく結果を出せている場合は、定時退社や長期休暇などを取得しやすい傾向にあります。
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外資系IT企業へ転職するデメリット
メリットを理解した上で、外資系IT企業へ転職すると発生する可能性のあるデメリットについても押さえておくことが大切です。
結果が出せないと評価や雇用に影響する場合がある
「外資系企業=成果主義」という印象を持つ方は多いでしょう。その印象はある面では正しく、実際に目標を達成できない状況が続けば評価が下がって報酬が減額されたり、解雇されたりする可能性もあります。
ただし、日本にある外資系IT企業については、外資系であっても日本の法律に従わなければなりません。日本の法律で雇用が守られるため、突然解雇されることはほとんどありません。また、一般的に、米国系は結果が評価や雇用に強く影響する傾向にありますが、欧州系はそこまで強くない傾向にあるため、希望する企業の本社はどの国なのか、人事評価基準がどうなっているのかなどを事前に確認しておくことも大事です。
福利厚生は期待できない場合がある
世界的に日系企業は、退職金制度や住宅手当など福利厚生が充実しているケースも多いですが、外資系IT企業では福利厚生や年金制度がない傾向にあります。
しかし、外資系企業といっても企業によっては福利厚生が充実している場合もあるなど、企業によって差があるので、こちらは事前に確認しておきましょう。
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外資系IT企業が求める人材とは
ここでは、外資系IT企業が求める人物像の具体例を紹介します。
自分の意見を持ち行動できる人
外資系企業には、積極的に自ら発信・提案したり、不明点があれば、自ら周りに確認を行ったりする姿勢と行動力のある人が向いています。自分の意見を伝えつつ、仕事を円滑に進める能力が求められるでしょう。
柔軟性や対応力がある人
外資系IT企業では、プロジェクトを進めていく中で、成果を出すために方針が途中で急に変更されるなど、日系企業よりも仕事のスピードが速い傾向があります。その速さについていくことができ、急な変更にも対応できる柔軟性や応用力がある人材が求められます。また、外資系IT企業ならではの文化やルールを理解して仕事を進める力も求められます。
英語で円滑なコミュニケーションが取れる人
企業によっては、世界中から集まってきた多様な人材と仕事を進めるため、相手の文化やルールを理解し、臨機応変にコミュニケーションをとる必要も出てきます。そのため、基本的な英語力は欠かせません。また、外資系IT企業では、取引先や上司などとも英語でコミュニケーションをとる場合があります。
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外資系IT企業への転職を成功させるコツ
ここでは、外資系IT企業への転職を成功させるために、書類選考や面接選考において気をつけておきたいポイントを解説します。
即戦力となる実務経験や専門性をアピールする
外資系IT企業では、入社後に即戦力となって活躍できる人材を採用することが一般的です。即戦力となり企業に貢献できることを伝えるため、採用企業でも活かせそうなプロジェクト経験や専門性、マネジメントスキルをアピールすることが重要です。
プロジェクトにおける担当領域や実績などを数字を引用して客観的に伝えたり、職務知識、得意分野などを具体的かつ簡潔にアピールすることで、高い評価につなげることができます。
英語力をアピールする
同じ外資系IT企業の中でも、業務内容や性質によって、求められる英語力のレベルはさまざまです。一般的にTOEIC750点ほどのスコアがあれば、基本的なビジネスに通用すると言われていますが、本国とのやりとりが多い外資系IT企業や管理職などの採用では、より高い英語力が求められる場合もあるので、高い英語力をアピールすることは有効です。
まとめ
課題をスピーディーに解決して組織の変化にも対応できる柔軟性と、自主性が求められる外資系IT企業。
出資会社の出身国によって、文化的な背景や仕事環境も異なるので、企業選びの際はその観点も忘れないようにしましょう。
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