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『ヨーロッパで働きたいけれど、ビザは?語学は?まず何から始めればいい?』そんな疑問で手が止まっていませんか。
本記事では、ヨーロッパで働くために押さえるべき就労ビザ・滞在許可の考え方や、求められる語学力の目安(CEFRなど)を整理します。次に、現地企業への直接応募、転職エージェント活用、海外駐在、ワーキングホリデー/インターンという4つのルートを比較し、自分に合う進め方が見えてくるように解説。さらに、働きやすい職種(IT・会計経理・営業・観光)や、労働時間・休暇制度など日本との違い、向いている人の傾向、事前に知っておきたいデメリットまでカバー。国によって条件が違うからこそ、情報の集め方も押さえておくと安心です。必要な準備をチェックリスト感覚で整理できるので、後悔を避けて安心して転職に臨めます。
ヨーロッパで働く道を考えるとき、「どの国・どの職種が現実的か」「自分の強みをどう活かすか」で迷いやすいものです。記事で整理した条件や進め方を踏まえたうえで、ヨーロッパ系企業をはじめ外資系・日系グローバル企業へのキャリアも視野に入れてみませんか。エンワールドでは、語学力や専門性を活かせるスペシャリスト・ハイクラス求人を多数取り扱い、応募書類や選考対策まで丁寧にサポートします。まずは無料登録で、あなたに合う選択肢を一緒に整理しましょう。
ヨーロッパで働くための条件
ヨーロッパで働くには、押さえておきたい基本的な条件があります。日本国内での転職とは異なり、就労ビザや滞在許可の取得、一定の語学力など、事前に満たしておくべき要件の理解が大切です。
ここでは、ヨーロッパで働くうえで多くの方が直面する以下の項目について解説します。
就労ビザ・滞在許可の要件
ヨーロッパで働くには、原則として就労ビザや滞在許可の取得が必要です。就労ビザや滞在許可は、各国が自国の雇用や入国・滞在を管理する目的で設けており、国ごとに要件や審査基準が異なります。
ヨーロッパ諸国の就労ビザは、近年の申請者増加を背景に取得のハードルが高い傾向にあります。一方で、専門人材の受け入れに積極的な国もあり、条件次第では取得しやすいケースも見られます。
例えばドイツでは、日本国籍者の場合、観光や出張などの短期滞在(90日以内)であれば就労ビザは必要ありません。ただし、就労を目的とする場合には、原則として滞在許可が必要です。
ヨーロッパでは国によって滞在許可や就労条件が異なるため、希望する国の制度を事前に確認しましょう。
参考:日本貿易振興機構JETRO(ドイツ 外国人就業規則・在留許可・現地人の雇用)
参考:日本貿易振興機構JETRO(フランス 外国人就業規則・在留許可・現地人の雇用)
就業時に求められる語学力の水準
ヨーロッパで働く場合、就業時には実務で使える語学力が求められます。多くの採用プロセスや求人でCEFR(セファール)と呼ばれる語学力の基準が使われており、B2〜C1程度が目安とされることがあります。
CEFRとは、言語を「どのくらい使えるか」を示すためにヨーロッパで作られた語学力の国際基準のことです。欧州連合(EU)の公式採用では、応募者に対してCEFR B2以上やC1以上の言語能力を求める場合もあります。
CEFRのB2レベルであれば、実務で英語を使える最低ラインとされることが多い一方、職種によって必要とされるレベルは異なる点を理解しておきましょう。なお、CEFRのB2レベルは、TOEICではおおよそ780〜800点前後が一つの目安とされています。
参考:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 TOEIC Program各テストとCEFRとの対象表
ヨーロッパで働く主な4つの方法
ヨーロッパで働くためには、これまでの経験や語学力、年齢、目的によって選択肢が異なります。ここでは、ヨーロッパで働く主な4つの方法について特徴やポイントを紹介します。
現地企業へ直接応募する
ヨーロッパの現地企業へ直接応募する方法は、求人サイトやビジネスSNSを活用して、自ら企業にアプローチする働き方があります。転職エージェントを介さずに応募できるため、主体的に就職活動を進めたい方に向いています。
求人サイトを活用した代表的な方法の一つが、EURESの活用です。EURESでは、ヨーロッパ各国の求人情報を検索・応募ができ、業種や職種の幅も広いことが特徴です。国境を越えた就職を支援する公的ネットワークのため、信頼性の高い求人を探しやすい点もメリットといえます。
ビジネス特化型SNSであるLinkedInを活用する方法もおすすめです。LinkedInのプロフィールで履歴書や職務経歴を公開しておくことで、企業からスカウトを受け取れる可能性があります。LinkedInは、ヨーロッパ企業への応募手段として広く利用されています。
参考:EURES(European Employment Services)
参考:Working Abroad
関連記事:【2026年最新版】LinkedIn(リンクトイン)とは?基本的な使い方や個人や企業が利用するメリットを解説
転職エージェントを利用する
海外就職や外資系企業に強い転職エージェントを利用する方法は、日本にいながらヨーロッパ就職を目指せる点が大きな特徴です。現地情報や求人動向に詳しい転職エージェントのサポートを受けながら、効率的に転職活動を進めることが可能です。
転職エージェントによっては、海外就職を専門とするコンサルタントが在籍しており、求人紹介だけでなく、必要に応じて応募書類の添削や面接対策などのサポートも受けられる可能性があります。初めてヨーロッパ就職を検討する方にとっても心強い存在となります。
海外駐在で働く
海外駐在で働く方法は、日本企業に所属したままヨーロッパの海外拠点へ赴任する働き方です。現地企業への直接応募と比べて、日本語を活かせる環境が多く、海外勤務が初めての方でも挑戦しやすい点が特徴です。
日本本社のサポートを受けながら働けるケースも多いため、海外就職に不安を感じている方や、段階的に海外経験を積みたい方に向いています。いきなり現地採用に挑戦するのが不安な場合でも、比較的ハードルが低い選択肢となります。
一方で、海外駐在員には語学力だけでなく、現地スタッフとの調整力や問題解決力など、幅広いスキルが求められることも理解しておきましょう。
ワーキングホリデー・インターンを活用する
ワーキングホリデーやインターンを活用する方法は、比較的ハードルを抑えてヨーロッパで働く経験を積める点が魅力です。長期就職を前提とせず、現地での就労や生活を体験したい方に向いています。
例えばフランスのワーキングホリデー制度では、18〜30歳の若年層を対象に、最長1年間の滞在中に就労が認められています。また、ドイツでもワーキングホリデー滞在中に、期間限定でアルバイトやパートタイムなどの仕事に就くことが可能です。
長期就職につなげるには、現地であらためて就労ビザを取得するなど、追加の条件が必要になる場合もあります。
ヨーロッパで働きやすい職種
ヨーロッパでは、仕事内容を基準に採用する「ジョブ型雇用」が一般的で、スキルや実務経験が評価されやすい特徴があります。特に人材不足が続く分野や、企業活動に不可欠な職種では、国籍に関係なく採用ニーズがあります。
ヨーロッパで比較的働きやすいとされる職種は、以下のとおりです。
ITエンジニア
ヨーロッパで働きやすい職種の一つが、ITエンジニアです。ヨーロッパではIT人材の需要が高く、スキルや実務経験を活かして働ける環境が整っています。
実際に欧州連合(EU)では、ICT(情報通信技術)分野の就業者数が2014年から2024年にかけて約62.2%増加しており、全体の雇用増加率(約10.6%)を大きく上回っています。
ヨーロッパ全体ではIT人材の不足が慢性化しており、エンジニアとしての実務経験があれば、採用につながりやすい状況です。ヨーロッパは仕事内容やスキルが明確に評価される環境が整っているため、国籍に左右されにくい点もITエンジニアの大きな強みです。
参考:欧州連合サイト
会計・経理
会計・経理は、ヨーロッパで比較的働きやすい専門職の一つです。ヨーロッパではサービス産業の比重が高く、企業活動を支える会計・財務機能は欠かせない存在となっています。
会計・経理の仕事は職務範囲が明確で、担当業務や求められる役割がはっきりしている点が特徴です。実務経験や専門知識が評価されやすく、日本での経験を活かしやすい職種です。
会計・経理人材は企業規模を問わず必要とされるため、日本企業のヨーロッパ拠点だけでなく、外資系企業でも一定のニーズがあります。
営業
営業職はヨーロッパで人材需要が高く、日本人でも挑戦しやすい職種です。Eurostat(欧州統計局)の職業別求人統計によると、2024年時点でEU内では、営業・マーケティング・開発マネージャーの求人未充足率が最も高く、8.4%という高い求人空席率が記録されています。
このデータから、ヨーロッパの企業が売上拡大や市場開拓を担う営業・セールスマネージャー人材の確保に強い課題意識を持っていることがわかります。営業職は企業活動に直結する役割であるため、国籍よりも実務経験が重視されやすく、日本での営業経験を活かせる可能性がある職種です。
ホテル・観光職
ホテル・観光職は、ヨーロッパで安定した需要があり、比較的働きやすい職種です。ヨーロッパでは観光産業の規模が大きく、ホテルや観光関連職では継続的な人材需要があります。
観光客の増加にともない、宿泊業や観光サービスの現場では人手不足が課題となっており、特に中小企業では人材確保が追いついていない状況です。ホテル・観光職は、語学力や接客経験を活かして比較的挑戦しやすい職種です。
ヨーロッパで働くことに向いている人の特徴
ヨーロッパで働くことに向いているのは、語学力に加えて、価値観や働き方の違いを理解し、環境の変化に柔軟に対応できる人です。自分の常識に固執せず、異なる文化やルールを前向きに受け止める姿勢は、海外の職場で信頼関係を築くうえで欠かせません。
完璧な語学力や海外経験がなくても、新しい環境で学び続ける意欲があれば、ヨーロッパで働くチャンスを広げられます。
ヨーロッパで日本人が働く3つのメリット
ヨーロッパで働くことには、日本とは異なる働き方や制度に基づいたメリットがあります。特に、就業時間の短さや休暇制度の充実、働く人を守る仕組みが整っている点は、日本人がヨーロッパ就職に魅力を感じる大きな理由です。
ここでは、ヨーロッパで日本人が働く際に感じやすい以下のメリットについて解説します。
日本に比べて就業時間が短い
ヨーロッパでは、日本に比べて就業時間が短く、限られた時間で成果を出す働き方が一般的です。ヨーロッパの多くの国で定時退社が前提とされており、残業は例外的なものと捉えられています。
以下に国別の年間平均就業時間を表にまとめました。
|
国 |
年間平均就業時間 |
|
日本 |
約1,611時間 |
|
ベルギー |
約1,593時間 |
|
スイス |
約1,530時間 |
|
スウェーデン |
約1,431時間 |
|
ドイツ |
約1,335時間 |
参考:Employment - Hours worked - OECD Data
日本は年間の就業時間が長い一方で、ドイツなどヨーロッパの主要国では就業時間が短い傾向にあります。長時間の勤務で対応するのではなく、業務の優先順位や仕組みで解決する点が日本との大きな違いです。
休暇制度が充実している
ヨーロッパでは、法律によって十分な休暇日数が保障されており、まとまった休みを取得しやすい環境が整っています。多くのEU加盟国では、年20〜25日以上の年次有給休暇が法定で定められています。
国によっては、有給休暇と公休日を合わせて年間30日以上の休暇を確保できる場合もあり、日本と比べて長期休暇を取りやすい点が特徴です。ヨーロッパの休暇取得は、制度として明確に位置づけられているため、周囲に遠慮せず休みを取りやすい文化が根付いています。
働く人の保護が整っている
ヨーロッパでは、働く人を守るための法制度が整備されており、過度な長時間の勤務や不当な扱いを受けにくい環境が整っています。EUでは「労働時間指令」により、時間外の勤務を含めた週の就業時間は原則48時間以内と定められており、働く人の健康と生活を守る仕組みが設けられている点が特徴です。
24時間ごとに連続11時間以上の休息時間を確保することや、週に少なくとも1日の休暇を与えることが義務付けられており、継続的な長時間勤務を前提としない制度が保障されています。
ヨーロッパで働くデメリット
ヨーロッパで働くことには多くの魅力がある一方で、事前に理解しておきたいデメリットも存在します。現地の文化や生活習慣に慣れるまでに時間がかかる場合があり、日本とは異なる価値観や働き方に戸惑うこともあります。
日本人がヨーロッパで働くには就労ビザの取得が必要となる場合が多く、手続きのハードルが高い点も課題です。
国や地域によっては医療費が日本より高額になる場合や、治安面で注意が必要な地域もあります。ヨーロッパで働くことを検討する際は、デメリットも踏まえたうえで、自分に合った国や働き方を選ぶことが大切です。
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ヨーロッパで働くためには、就労ビザの取得や語学力が求められます。仕事探しの方法としては、現地企業への直接応募や転職エージェントの活用などがあり、自分に合った手段を選ぶことが重要です。
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エンワールド編集部
外資系・日系グローバル企業のハイクラスに精通するエンワールドの編集部員が、転職やキャリア、日々の仕事のお悩みに役立つ情報を執筆します。