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こんにちは。エンワールド 人事・総務部門シニアマネージャーの中山です。
皆様、いかがお過ごしでしょうか?
入社直後から会社にすんなりと馴染み既に何年もそこで働いているような気がしている方、ようやく会社内の事が色々見えてきて本領を発揮し始めたころだという方、
中々馴染めずに奮闘を続けている方など、様々だと思います。いずれにせよ、多くの方にとって気を張りつめトップスピードで走り抜けた8か月ではなかったでしょうか?
そこで9か月目の今回は、「頑張って走り続けているご自身にちょっとの休息を」ということで、休暇についてお話をしたいと思います。
欧米の先進国と比較すると、日本は有給休暇が取りにくいと言われています。
エクスペディアが2018年に世界19ヶ国、11,144名を対象に行った『有給休暇・国際比較調査』によりますと、日本の有給休暇取得率は50%で3年連続最下位、取得日数は10日で、こちらもアメリカとタイと並んで最下位でした。
更に興味深いのが、取得日数が比較的低い他の国に比べると、休み不足だと感じている人の割合が低いということです。
休みがとれていないにも関わらず、休みを欲していない日本人。休むことに対する価値観が他の国と違うのでしょうか?
引用:有給休暇の国際比較調査, Expedia.co.jp
また、休暇の取り方として、長期休暇を取得する人の割合も日本は最下位でした。有給休暇を取得することに罪悪感がある日本人にとって、長期休暇をとるのは難しいようです。
実は私、以前イギリスで働いていたのですが、その頃は毎年1回、2週間連続の休暇をとって旅行をしていました。
上司含め多くのチームメンバーが長期休暇を取得していましたので、罪悪感はありませんでした。
確かに休暇前後は引継ぎなどで大変だった記憶がありますが、業務のカバーをしてくれる方から嫌な顔をされたことはありませんでしたし、組織全体がそういう文化でしたので「担当がお休みによる少々の対応の遅れ」は許容範囲だったという環境も長期休暇を取りやすい理由だったのかもしれません。
さて、日本では取得しにくい長期休暇ですが、色々メリットがあると言われています。
まず、1日や2日の休暇だと、仕事から離れて頭をリセットし心の底からリフレッシュするのは中々難しいのではないでしょうか。
とある調査によると、休暇中8日目の幸福度が一番高かったと、どこかで読んだ記憶があります。やはり、「休暇を満喫する」ためにはある程度の日数を連続して取得するのがよさそうです。
また、長期休暇を利用して、異国の文化に触れたり、新しいことを体験したり、日常では出来ないことをすることによって、感性や発想力が養われたり、時には人生観が変わったり、そして、それが仕事に良い影響を与えるとも言われています。
特に、クリエイティブなお仕事や製品開発のお仕事につかれている方には当てはまるでしょうし、私のような人事のお仕事でもインスピレーションがある時ありました。
これは企業にとっても嬉しい副産物だとおもいますので、今度、長期休暇を申請する際の上司との交渉に使ってみてはいかがでしょうか。
企業にとってのメリットは他にもあります。
長期休暇を可能にするためには、常日頃からチーム内で相互トレーニングをし、お互いの業務のカバーができるようにしなければいけませんが、これは社員のスキルアップや育成にもつながりますし、BCP(Business Continuity Planning)という観点では仕事の属人化を防ぐことにもなります。
■第八回:「自己学習のススメ」はこちら
■第十回:「外部ネットワークを持つことの意味と始め方」 はこちら
中山 新子
HR GA シニアマネージャー
イギリスでHuman Resource Managementを学び、人事のキャリアを積む。ヨーロッパ・中東拠点のビジネスユニットの人事にも携わる経験を有する。2010年に日本に帰国後、外資系企業にて人事マネージャーとして就業。2019年2月にエンワールド株式会社入社。人事総務部を統括。