【人事用語FAQ】BPOとは

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【人事用語FAQ】BPOとは

企業における人材不足解消や固定費削減などを目的とした方法の一つとして、業務効率化が挙げられます。その業務効率化を実現する方法の一つが「BPO」です。
この記事では、BPOとは何か、その目的やメリット・デメリットについてFAQ形式で解説します。

Q. BPOとは

BPOとは「Business Process Outsourcing」の略で、企業活動における、ある業務プロセスの全て、例えば「人事労務業務のプロセス全て」や「コールセンターの全運営」を一括して専門業者に外部委託することです。

 

Q. BPOの目的は?

近年グローバル化の進展などによりビジネス環境は刻々と変化しており、企業にはその変化への迅速で柔軟な対応が求められています。しかし、必要な人材をすべて自社で採用・育成するにはコストと時間がかかってしまい、対応は容易ではありません。

そのような問題を解決することを目的に、BPOがひとつの手段として注目されるようになりました。

 

Q. BPOとアウトソーシングの違いは?

BPOは、一般的に企業が部門や業務プロセスの全てを一括して外部の企業に委託・移管することをいいます。BPOを導入する目的は、業務プロセス構築や設計などによる業務効率化にとどまらず、企業の課題解決や事業戦略など経営レベルでの改革も期待されます。

一方、アウトソーシングの主な目的は業務の遂行で、業務の一部を外部委託して人材や設備リソースを調達し企業活動に活かすことをいいます。

 

Q. BPO導入のメリット・デメリットは?

ここでは、主なメリットとデメリットを説明します。

 

メリット

経営スピードが早まる

BPOは新規体制作りを素早く実現できるため、経営スピードを早めることに有効です。まずはBPOで様子を見つつ徐々に体制を整え投資することでリスク回避でき、また撤退のコストも抑えることが可能です。

 

業務品質を向上できる

社外のプロならではのノウハウや業務知識を活用することで、業務品質の向上が期待できます。

 

コア業務に集中できる

自社の強みである「コア業務」ではない業務に対してBPOを導入することで、自社の貴重な人的リソースをコア業務の強化に集中させることが可能になります。

 

コストが削減できる

業務効率化によるコスト削減のほか、委託した業務に本来必要であった自社の人員・設備などの固定費を外部委託費として計上することで固定費の変動費化が図れます。

 

デメリット

社内に業務ノウハウが蓄積されない

委託業務のノウハウを社内に蓄積することは難しくなります。そのため、一度委託した業務をインハウス化(社内に戻す)する際には、一からの人材育成やシステム構築になってしまうリスクがあります。

 

準備コストがかかる

委託のための準備や引継ぎにもコスト・期間が発生します。BPO導入には、ランニングコスト削減の検討だけでなく、初期の移行コストも含めた回収期間を検討することが重要です。

 

Q. BPO導入時の課題は?

BPO導入時によくある課題を紹介します。

 

委託業務の適切な選定ができるか

委託する業務が自社のコア業務ではないか、また将来コア業務になる可能性はないかなどを考慮し委託業務を選定しましょう。また、自社でノウハウを蓄積して後々サービス提供したいと考える業務もBPO向きではありません。

 

委託業者の得意分野やサービス内容が自社と合うか

BPO業者は、それぞれ得意な分野や蓄積しているノウハウやサービス内容が異なるので、自社が委託したい業務にうまく噛み合う業者を選定する必要があります。

 

委託業者のセキュリティは万全か

BPO業者の選定の際は、適切な情報取り扱いができる企業かも見極める必要があります。例えば、委託業者が「プライバシーマーク」を取得していることや、大手企業などを含めて多数のBPO実績があることは、その判断基準の一つとなるでしょう。

また、委託業務を中国などの外部セクションで行う形式のBPO企業を選ぶ際は、「ISMS」など、国際的なセキュリティ規格に準拠しているかもしっかり確認しましょう。



Q. BPO導入の具体例は?

ここでは、BPOの具体例をいくつか紹介します。

 

人事対象

例として、面接の日程調整や合否連絡などの「採用業務」、人事情報入力や通知書の送付などの「入退社処理」、新人研修やリーダーシップ研修などの「教育研修」が挙げられます。業務によりBPO会社のセンターで対応することもオフィスに常駐することもあります。

 

経理対象

決算(月次・四半期・年次)、債務・債権管理、固定資産管理、経費精算などが対象で、BPO会社のセンターで対応することが多いです。

 

総務対象

契約書・納品書などの管理、名刺・封筒の印刷、問い合わせ窓口、総合受付、郵便・宅配便の配送・受取など、一般的にオフィスに常駐して行います。

 

マーケティング・営業対象

市場や競合調査、データベース構築、販売戦略の策定、営業代行、顧客企業管理などがあります。

 

今回はBPOについて解説しました。エンワールドは、企業のグローバル人材に関する採用課題をあらゆる方面からサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください

 

 

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