こんにちは。今回はエンワールド 経営企画部門コマーシャルエクセレンスによるBlogです。
ご入社後1年未満の方に向けたキャリアTipsをお届けする本ブログ連載。6か月目となるブログのテーマは「効果的なKPIの使い方」です。
私たちがどの企業で働いても、何をしていても、何かしらの基準で評価されています。
組織によっては、その評価は業績指標と目標によって明確に決められていますが、一方で曖昧且つ主観的な評価をしている企業もないとは言えません。
人は業績指標で常に評価されていることによりストレスやプレッシャーを感じるかもしれませんが、KPI(主要業績評価指標)を知的に上手く活用することができれば、透明性や集中力を高め、そして最終的にはより楽しく成功する労働環境を築くことができます。
重要なのは理にかなった使い方をすることですが、目標を設定し効果的に使うことが出来ていない組織は非常に多く存在しています。
そこで今日は評価指標に関する一般的な落とし穴と、それらを回避する方法をいくつかご紹介したいと思います。
落とし穴1: 最終目標とKPIが一致していない
皆さんの KPI は、個人および組織全体の目標と一致していなければなりません。そのために先ずは最終結果を念頭に置いて、自らの業務工程の最初にさかのぼります。
営業職の場合は、最終目標が契約を締結することであれば、見込顧客から新規顧客への移行、そこからの細かい提案など、営業プロセス全体で KPI を設定します。
もし目標が契約締結ではなく、今後10年以上取引をする顧客になってもらうことであれは、KPIをどう設定したらいいのでしょうか。
短期的な勝利のためではなく、真のパートナーシップを築く営業プロセスには、どのような活動をする必要があるのでしょうか。
自分のKPIが自分自身や所属チームが望んでいる活動を本質的に奨励しているかどうかを確認し、そうでなければそのKPIをすべて見直しましょう。
落とし穴2: KPI(主要業績評価指標)が課せられた仕事となる
KPIの中には電話をかける、クライアントに会う、案件を成約するなど、直接活動するものもあります。
問題は、これらは淡々と行うもので、品質やアウトプットの評価基準がないことです。
そして、人はプレッシャーを感じたとき、短期的な指標をこなすことに流され、その活動自体が長期的に見て結果にどのような影響を与えるかを考えないことが往々にしてあります。
より効果的な指標にするには、活動指標と品質の尺度を組み合わせることをお勧めします。
例えば、クライアント会議設定につながる電話や、提案依頼に至るクライアント会議、リピートビジネスを生む成約。設定した目標がアウトプットと活動どちらも促進するかを検討しましょう。
落とし穴3: 指標過多
あまりにも多くの指標を測定することは、何も測定出来ていないことと同じになります。
人は役割や組織のあらゆる側面に数値目標を設けたくなるものですが、これは混乱、集中力不足、そして最終的にはパフォーマンスの低下につながります。
指標は簡単なものにして、たくさんの数値を追うことは避けましょう。組織内の成功しているトップパフォーマーの主な業績評価指標に注目してみましょう。
何が成功の秘訣になっていたでしょうか?場合によっては、その1つの指標さえあればいいのかもしれません。
落とし穴4: 指標を額面通りの数字として受け取る
KPI は単なる業績評価指標です。最高の業績を出している社員は、データとそこから分かる情報について深い関心を持っています。なぜ未達だったのか。
なぜ目標以上に達成できたのか。なぜ同僚は自分よりも高い業績を出せたのか。
データにP(計画)D(実行)C(評価)A(改善)手法を取り入れると、どこを改善できるか、何を変更すべきかが明らかになります。
KPIを達成したか否かだけを見てその後忘れてしまうことは、パフォーマンスの低下につながるだけでなく、多くのストレスと混乱をおこす可能性があります。
個人として組織でKPIを効果的に活用するために4つの落とし穴と回避の仕方についてご紹介しました。皆様の成功のためにも、業績評価指標に関しては時間をかけて検討することをお勧めします。
■第五回:「中長期目標の設定」はこちら
■第七回:「休暇の重要性」はこちら