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キャリアアップのために、外資系企業への転職を考えている女性もいるのではないでしょうか。女性が働きやすいと言われることが多い外資系企業ですが、実際はどうなのでしょうか?
この記事では、女性のための外資系転職について、業界別に必要な英語力なども含めて徹底解説します。外資系企業への転職のポイントを効率的に抑えるために、ぜひ参考にしてみてください。
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外資系企業で働く女性の特徴
ここでは、外資系企業で働く女性の特徴について解説します。

向上心のある女性
外資系企業の特徴は「成果主義」です。よって、年齢や性別に関係なく、自分のスキルを活かしたいと考えている人に向いているといえます。
また、成果を出し続ければ評価や報酬アップも期待できます。求められる成果は高くなるかもしれませんが、その分、達成時のリターンも大きいため、やりがいが感じられるでしょう。
キャリア志向でリーダーとして活躍したい女性
日本では1986年に男女雇用機会均等法が施行され、約30年以上が経過しました。しかし、いまだに男性のリーダー比率が女性より高い企業は多いです。
一方で外資系企業では、女性社員向けのリーダー研修なども盛んに行われており、女性が自分の能力を発揮しやすい環境といえるでしょう。
フレキシブルな勤務を希望する女性
女性がキャリアを積むうえで、結婚や出産は大きな転機となります。国内企業においては、それを機に退職や転職をする女性も多く、復職することを難しく感じる人も多いようです。
その点、外資系企業の場合は子育てに対して理解のある企業が多く、在宅勤務や時短勤務などのサポート体制が整っているケースが多いです。営業職の社員を総合職として復職させる、休職前後に経験者からの指導や支援を行うなど、会社によってさまざまな取り組みが行われています。
女性が外資系企業で働くメリットとデメリット
ここでは、女性が外資系企業で働くメリットとデメリットについて紹介します。

メリット
☑実力主義
年齢や性別に関係なく、経験やスキルそのものを評価されるため、入社時から高い年収を提示されることもあります。働きに見合った収入や役職を望むのであれば、外資系企業は手ごたえを感じられる職場でしょう。
☑ワークスタイルの自由度が高い
ほとんどの会社が、服装はビジネスカジュアル、勤務時間はフレックスタイムを採用しています。また、仕事とプライベートのオン・オフもはっきりしており、業務時間以外の飲み会やゴルフなど、いわゆる接待などへの対応は必要ないところが多いです。
☑語学力アップ
国内企業との大きな差のひとつは、ここにもあるでしょう。社員同士のコミュニケーションを取る際、英語をはじめとした海外の言語を使う機会が多いため、語学力アップは大いに期待できるポイントです。
デメリット
☑収入が安定しない可能性がある
前述の通り、年功序列という考え方はなく、特に営業職などは成果によって報酬が決まります。そのため全員同じ報酬ではなく、個人差が大きくなる傾向にあります。
また、同じ人でも激しく給与がアップダウンする可能性もあります。この点が、毎年少しずつでもベースアップがあり、ゆっくり昇給する傾向の強い国内企業との大きな違いのひとつです。
☑それなりにリスクもある
成果主義の企業に所属している場合、自身も好調な際にはスピーディな出世や収入アップが期待できます。しかし一方で、降格したり減給されたりする可能性もあります。
また、大幅な組織変更や、上司の入れ替わりなども考えられるため人間関係の変化に対応する柔軟性も求められるでしょう。
☑福利厚生が整っていないケースが多い
日本企業では充実しているところが多い福利厚生ですが、外資系企業では福利厚生そのものがないケースもあります。
外資系企業で働く際の年収の基準は?
繰り返しになりますが、外資系企業の報酬は基本的には成果で決まるため、男女の差はありません。また、アメリカ系企業や金融系企業の場合は、ほかの国や業界より高くなる傾向にあり、20代でも1,000万円近くを目指すことも可能です。ただし、年収の試算は一般的に前職をベースとして決定されます。
一方で、子育て中などでフルタイムの勤務が難しい場合は時短勤務となり、収入減となるのは国内企業と同じです。しかし、フレックスタイム制や在宅勤務制がある企業も多いため、収入を維持したい場合は制度の活用も視野に入れてみましょう。
外資系企業は、女性にとって働きやすい環境なのか?
数十年前と比較すると、国内企業においても女性の働きやすい環境は徐々に整ってきているとされてます。しかし、収入の男女格差や結婚・出産によるキャリアの中断など、クリアすべき課題は、まだたくさん残っているといえるでしょう。
女性にとって外資系企業が魅力的に見えるのは、年齢や性別に関係なく成果や実績によって平等に評価してもらえるというイメージがあるからでしょう。そのため、自分の能力や働きを正当に評価してほしいと考えているのであれば、チャレンジする価値はあるでしょう。
実際に、外資系企業では日本企業に比べて女性の管理職比率も高く、すでに多くの女性が活躍している土壌があるといえます。
また、出産や育児に際して必要となる長期休暇やその後の復職に関して、理解が少ない傾向にある国内企業に対し、積極的に子育て支援を行っている外資系企業はワーキングマザーにとっても強い味方となるでしょう。
外資系企業で働く女性を支える具体的な制度とは
外資系企業は一般的に働いていく上での自由度が高く、国内企業と比べると仕事がしやすいと言われています。では、女性ならではの支援策などはどのようになっているのでしょうか。転職を希望する会社によって、導入されている制度は異なりますが、その一例を紹介します。
☑産前休暇・育児休暇制度
アメリカやヨーロッパなど先進諸国では、女性は結婚や出産後も仕事を続けるという風土が根付いています。そのため、日本にある外資系企業でもそうした面における支援策は進んでいると言えます。
例えば、産前・産後休暇や育児休暇ですが、これは国内企業と比べると取りやすいといえます。どれくらいの休暇を取れるのかは会社によって変わってきますが、産前・産後休暇、育児休暇を合わせると平均して約1~3年間程度の取得することが出来ると言われています。
また、託児所を備えている企業も多かったり、育児休暇中でも給与が支払われる会社も存在したりします。ライフイベントによって、働く女性にその後の活躍を諦めさせない、これが外資系企業の特徴だと言って良いでしょう。
☑在宅勤務・フレックスタイム制度
在宅勤務や時短勤務を推奨しているのも、外資系企業の特徴のひとつです。一般的に、外資系企業は成果主義であり、結果を出している人材は適正に評価されます。その際、必ずしも会社に出社することは求められない傾向にあります。
在宅勤務に関しては、初めから在宅で仕事をする社員を募集している会社もありますし、親の介護などが必要になった時に在宅での仕事を可能にしてくれるような会社もあります。
短時間勤務に関しても同様で、初めから時短で働く社員を募集している会社もあれば、月の勤務時間の何割かを時短勤務にすることが可能な会社もあります。
また、多くの外資系企業では仕事をする時間と自分の趣味や家庭に費やす時間を明確に分ける風土があります。オンとオフとがはっきりしていると言われるのはこのためです。よって、子育てをしながら働きたいといった女性が転職する場合にも外資系企業は向いているといえるでしょう。
☑ワークスタイルが比較的自由
日本企業では、女性が事務職や営業職といった仕事をする場合、スーツにパンプスという服装で働くことを求める会社も多いです。しかし、外資系企業となると事情はずいぶんと違ってきます。
通常、外資系企業で働く際の服装はビジネスカジュアルが中心で、靴も歩きやすいスニーカーやシューズを履くことも多いです。
さすがにTシャツに短パン、ぼろぼろのスニーカーといった完全にラフな格好で仕事をしている会社はごく少数ですが、それでも国内企業と比べると自由な服装で働くことが出来るといってよいでしょう。
また、外資系企業では仕事の時間は仕事のための、アフターワークの時間は自分のためのものであると明確に区別しているため、仕事が終わった後は自由に過ごすことが出来ます。仕事が終わった後でも同僚との付き合いが大切になる国内企業とは、こうした点でも異なっていると言って良いでしょう。
アメリカ系企業とヨーロッパ系企業との違い
ひと口に外資系企業といっても、母体の国や業種によっても事情は異なります。ここでは、アメリカ系企業とヨーロッパ系企業とに分けて特徴を見ていきましょう。
アメリカ系の企業の特徴としては、成果主義志向が強く、女性管理職が多いことが挙げられます。成果重視であり、場合によっては仕事の負荷が高くなる傾向にあるので、キャリア志向の女性向けといえるでしょう。
ヨーロッパ系企業は、ライフワークバランスを重視する傾向にあります。そのため、残業なし、休暇が取りやすいという特徴があります。産休や育休も取りやすい企業が多いため、ワーキングマザーにとっては働きやすい職場でしょう。
しかし、これらは企業によっても異なるため、転職前に入念なリサーチをしておきましょう。
未経験でも外資系企業に入社できる?
外資系企業で求められるのは、即戦力または業務のスペシャリストといってよいでしょう。そのため、未経験での採用は少ない傾向にあります。ただし、特定の業界や業種においては第二新卒の枠を設けていたり、未経験でも積極的に採用していたりするところもあります。
また、仕事の経験がなくとも留学経験があれば、語学力がアピール材料となる場合もあります。また、仕事の経験も留学経験もない場合には、派遣社員として就業するという選択肢もあります。
外資系企業における女性が転職しやすい職種

女性が外資系企業で働く場合、とくに転職しやすい職業や職種があると言われています。その一例を次に挙げてみることにしましょう。
☑製薬会社
外資系の製薬会社には、ファイザーやノバルティスファーマ、グラクソスミスクラインといった会社がありますが、製薬会社も女性にとっては転職しやすい業種のひとつです。とくに、こうした会社ではMR職に就いてくれる女性を多く募集しています。
MR職というのは医薬情報担当者のことで、病院の医師や薬剤師などに、自社の製品の情報を提供するという仕事です。医薬品に対する広範な知識が必要となるため、薬剤師の免許やMR認定試験の資格などを持っていると転職しやすいでしょう。
MR職の場合、男性の従業員も多いものの、実力主義の職場であるため男女関係なく活躍でき、ある程度年齢の高い女性でも転職可能だとされています。
☑生命保険会社
生命保険会社も女性が転職しやすい外資系企業の業種のひとつで、営業職の女性を多く募集しています。研修制度や福利厚生制度が充実している会社も多いため、未経験からでも無理なく転職できるでしょう。
外資系の生命保険会社は、有名なところではアフラックやジブラルタ生命、メットライフ生命などの名前がよく知られています。また、プルデンシャル生命やアクサ生命、マニュライフ生命なども外資系の生命保険会社です。
外資系の生命保険会社は、元は破綻した日本の生命保険会社だったところも多く、日本的な風土と海外の風土がミックスされたような社風の会社が多くある業界でもあります。もちろん、営業職だけでなく事務職での求人も多いです。
☑コンサルティング業界
コンサルティング業界と言えば、外資系企業の多い業界というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。マッキンゼーやベイン・アンド・カンパニーなど、有名どころの会社の名前を挙げれば、一度は聞いたことがあるという人もいるでしょう。
外資系コンサルティング業界では、コンサルタントやアナリスト、リサーチャーなど多くの職種で女性の転職者を募集しています。コンサルタントは外部との交渉役、アナリストは市場の分析役、リサーチャーは事前調査の役だと言えば分かりやすいでしょうか。
業務内容はそれぞれのポジションや部署によって異なりますが、いかにして企業の経営戦略を立案していくかを提案するのが、コンサルティング業界の仕事だと言えます。クライアントは日本企業の場合もあれば、海外企業の場合もあります。また、人と接する機会がとりわけ多く、幅広い人脈を構築出来る業種でもあります。
☑バックオフィス系の職種
バックオフィス系の職種というのは、いわゆる事務職のことです。外資系企業の職種は外部との交渉役であるフロントオフィス、情報の分析に当たるミドルオフィス、そしてそれらをサポートするバックオフィスの3種類に分類されます。
バックオフィス系の職種がどんなものかと言えば、人事や経理、総務、財務、法務などの部門を指していると思えば良いでしょう。また、社外から注文や依頼があった際にその受付役をする部署でもあります。
バックオフィス系の職種では、業種を問わずに多くの女性社員を募集しています。英語力もそれほど必要とされない場合が多いので、とりあえず外資系企業に転職したいと考えている場合には、まずはバックオフィス系の職種への転職を選択肢の一つに入れてみても良いのではないでしょうか。
外資系企業で英語力はどれくらい必要なのか?

社内公用語が英語である場合、周囲とのコミュニケーションはもちろん、業務上の電話やメール、文書などでも英語を使います。その場合、TOEIC800点以上の英語力がひとつの目安だといってよいでしょう。応募要領で必要なレベルが指定されていることもあるので、確認しておきましょう。
また、電話やメールなど、業務上ではフォーマルな英語が必要です。定型の言い回しについては、しっかり覚えておきましょう。電話の場合は、声がこもって聞き取りづらい場合もあります。ビジネスでよく使われる単語は日ごろから学習し、5割以上の単語がヒアリングできるようにしておきましょう。
業界別で必要な英語力
ビジネスで必要な英語力は、TOEIC800点以上が目安とされています。ただし、業界や職種によっても求められるレベルは違います。
ここでは、英語力を5段階のレベルに分けてみました。
1.Basic(基礎)
2.Conversational (会話)
3.Business(ビジネス)
4.Fluent(流暢)
5.Native(母国語)
以下で、業界別に必要とされる英語力について解説します。
☑金融業界で必要なレベルは?
必要な英語力:Fluent ~ Native
社内会議でディスカッションできるレベルの英語力が求められる傾向にあります。この業界では曖昧さは致命的なミスになりかねないため、的確な表現力が必要となるでしょう。
☑IT業界で必要なレベルは?
必要な英語力:Business以上
一概にIT業界といっても、業種によって異なります。金融機関のIT部門では、Conversational ~ Fluent(主にBusiness以上)、IT専門企業では、Business以上のレベルが必要となるでしょう。
ただし、現在のIT業界では深刻な人材不足ということもあり、英語は読み書きレベルでOKという企業もあります。
☑製造業界で必要なレベルは?
必要な英語力:Conversational ~ Business
技術職、営業職、いずれでも、Conversational ~ Businessが必要とされる傾向にあります。上級管理職であるマネージャークラスの場合は、Business ~ Fluentレベルが求められるでしょう。
女性が外資系企業に転職を成功させるために押さえておきたいポイント

ここでは、女性が外資系企業に転職する際のコツについて解説していきます。外資系企業に転職する場合には、事前準備だけでなく入社後の自己ブランディングに対する考え方も明確にしておきましょう。
☑スキルを身に付けておく
外資系企業に転職する際に大切となってくるのが、入社前にそれなりのスキルを身に付けておくという点ではないでしょうか。これは英語力に関してもそうですが、外資系企業では即戦力としての積極性や実行力、コミュニケーション能力などが求められる傾向にあるためです。
資格やスキルにおいて最も大切なのは、単なる点数や資格の有無ではなく、それを活かせるかどうかという点にあります。履歴書や職務経歴書には、自分がかつてどんな仕事をしていて、どんなふうに技術を活用してきたのかを明確に書くようにしましょう。
また、資格やスキルを取得しておくだけでなく、健康面での自己管理を行うなど、自分自身をトータルでコーディネートしておきましょう。
☑会社の事前調査
また、転職を希望する会社の事前調査も大切なことのひとつです。これは外資系企業に限った話ではありませんが、企業側は会社に入ってから企業風土に馴染ませるというよりも、自社の企業風土に合っている人間を採用するのが一般的です。
そのため、自分が活躍出来る会社かどうか、持っているスキルや知識、技術を十分に活かすことが出来る会社かどうかは事前に入念に調べるようにしましょう。会社が求めている人材と自分自身との間に乖離がない転職先を選ぶことで転職を成功させましょう。
企業のホームページ等には、その会社の企業情報や沿革、事業内容が書かれているページがありますから、こうしたものもきちんと読んでおくようにすると良いでしょう。また、口コミなどを参考にするのも良いでしょう。
☑企業風土に馴染めるかどうか
せっかく転職入社できたとしても、その会社の企業風土に自分を合わせることが出来なければ、そこでの活躍は期待できないかもしれません。
一般的に外資系企業では、しっかりと自分自身のこともアピールしていける積極性や、多様な職場環境を受け入れる柔軟性が求められる傾向にあります。
また、日本の国内企業では和の心が大切にされますが、これは外資系企業であっても同様だと考えてよいでしょう。入社後は、その会社が自分に対して何を求めているのかを見極め、それに添った努力をするように心がけましょう。
☑転職後の自己ブランディング
転職に成功した後は、自己ブランディングを心がけるようにしましょう。自己ブランディングというのは、簡単に説明すると、「この事はあの人に聞いてみれば良い」「この事はあの人に頼めばきっと成功する」といった評判を得ることです。
自己ブランディングはすでに面接の時から始まっていると言えますが、外資系企業では何よりもこうした自己ブランディングが出来ることを重視している傾向にあります。
自己ブランディングというのは、言ってみれば自分だけの長所を身に付けることだとも言えるでしょう。外資系企業は国籍をはじめとして多様な人材が働いているので、他人にはない自分だけの魅力を作り出すことが活躍する上では重要となるでしょう。
まとめ
転職を考える際、年功序列や男女差のないイメージが強い外資系企業は、女性にとっては大きな魅力を感じられる職場でしょう。しかし、実際に転職活動をする場合は、イメージだけで決めるのではなく、実状を把握した上で行いましょう。知り合いに外資で働いている人がいない場合、転職エージェントから情報を得るのもひとつの方法です。
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