プロダクトマネージャーとは?仕事内容や必要なスキルを解説

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プロダクトマネージャーとは?仕事内容や必要なスキルを解説

プロダクトマネージャーは、プロダクト(自社商品)を成功に導くために欠かせない存在となっており、近年注目されているポジションといえます。



しかし、まだまだ新しいポジションであるため、馴染みがないという方、表面的なことしか知らないという方も少なくないでしょう。



本記事では、プロダクトマネージャーの仕事内容から注目されている背景、必要なスキルに至るまで、幅広く解説します。また、未経験者がプロダクトマネージャーになる方法にも触れているので、ぜひ最後までお読みください。

プロダクトマネージャーとは?

プロダクトマネージャーとは、プロダクト(自社商品)の全体的な責任や最終決定権を持つポジションのことをいい、近年注目されています。

以下では、仕事内容や注目される背景など、プロダクトマネージャーについてより詳しく解説していきます。

プロダクトマネージャーの仕事内容

プロダクトマネージャーの仕事は、大きく以下の3つに分けられます。

企画立案

まず、プロダクトマネージャーはプロダクト開発のための企画立案を行います。そのために、市場のトレンドを把握し、競合分析を行うことでターゲットを定めて、ユーザーのニーズを明確にしていきます。この市場調査もプロダクトマネージャーにとって重要な仕事であり、プロダクトの方向性を定めるために欠かせない内容といえるでしょう。

市場調査の結果を通じてプロダクトの方向性が定まったら、製品のポジショニング(競合他社の製品と差別化を図り、自社製品の提供価値を決めること)や価格などを設定します。さらに製品のビジョンや長期的な目標も設定し、成長戦略を明確にしていきます。

市場調査も含めた企画立案の過程は非常に重要で、ここで誤った方向に進んでしまうとすべてが台無しになってしまうといっても過言ではありません。そのため、プロダクトマネージャーは各メンバーと密にコミュニケーションを取りながら、プロダクトの成功に向けて綿密な計画を立て、ベストな戦略を模索していく姿勢が求められます。

ロードマップの策定および戦略の実行

企画立案のフェーズが完了したら、ロードマップの策定を行い、戦略を実行に移していきます。ロードマップとは、プロジェクトや事業における「目標達成までの道筋」を時系列で示したもののことです。ロードマップを策定して全体像を明確化し、それぞれのポジションに共有することでプロジェクトがスムーズに行えるようになるため、特にプロダクト開発の際には重要だといえるでしょう。

さらにプロダクトマネージャーは、プロダクト開発チームと協力して製品の仕様や設計を決定し、ロードマップで敷いた開発プロセスを進めていくための指揮・監督を行います。実際に製品が完成した際は、マーケティング担当者と協力して市場投入のための戦略を実行に移します。

このようにプロダクトマネージャーは、プロダクト開発の全過程に関わり、チームのさまざまなメンバーと連携・協業しながら、ユーザーにとってよりよい製品を届けることを目指していきます。

効果測定および分析

プロダクトマネージャーの仕事は、製品を市場に送り出したらそれで終わりではありません。ローンチ後には効果測定および分析を行い、改善・改良を続けることがプロダクトマネージャーとしての重要な仕事になります。

また、アンケートやレビュー、SNSの口コミといったユーザーのフィードバックも集め、改善・改良のための参考にします。

数字を追うだけでなく、ユーザーのリアルな声に耳を傾け、それに応じて製品やサービスを改善していくことも、プロダクトマネージャーにとって重要な役目といえるでしょう。

プロジェクトマネージャーとの違い

プロダクトマネージャーと似たプロジェクトマネージャーという役職もありますが、わかりやすくいうと、プロダクトマネージャーは「何を」作るべきかに焦点を当て、プロジェクトマネージャーは「どのように」製品を作るべきかに焦点を当てていることに違いがあります。

また、プロダクトマネージャーは製品のライフサイクル全体を通じてプロダクトの成長と成功を推進する役割で、継続的な改善に重点を置いています。一方プロジェクトマネージャーは、特定の目標を達成するための一連のタスク(計画、実行、監視、制御、完了)を実行することに重点をおいており、一時的な役割といえるでしょう。

なお、プロダクトマネージャーがプロジェクトマネージャーを兼任するケースもあります。

プロダクトマネージャーが注目される背景

プロダクトマネージャーが注目されている背景として、IT企業のプロダクト開発の増加が挙げられます。企業との競争のなかでよりよいプロダクト開発の必要性が高まり、プロダクトマネージャーのポジションが重要視されるようになってきました。

また、アジャイル開発(システムやソフトウェア開発におけるプロジェクト開発手法)が広まり、開発期間が大幅に短縮されたことも影響しています。スピーディかつ臨機応変なプロダクト開発に対応するためにも、プロダクトマネージャーとして全体を指揮するポジションの必要性が高まっています。

プロダクトマネージャーに必要なスキル

ここでは、プロダクトマネージャーに必要なスキルを5つ解説します。

マネジメント力

マネジメント力とは、簡単にいうと管理する能力のことをいい、プロダクトマネージャーにとって欠かせないスキルといえます。プロダクト開発にはさまざまなメンバーが関わっているため、プロダクトの成功を導くためには、チーム全体が円滑に連携できるように管理・推進する力が必要です。

また、ただプロダクト開発を進めればよいというわけではなく、どのようにしたら効率よく業務ができて、利益を増やせるのかというところまで考えることが求められます。

そのため、プロダクトマネージャーには物事を俯瞰的に捉えるという、メタ思考も重要になってくるといえるでしょう。

コミュニケーション能力

プロダクトの中心にいるプロダクトマネージャーには、高いコミュニケーション能力も求められます。常にチームのさまざまなメンバーとコミュニケーションを取る必要があり、ハブのような役割を果たさなければならないからです。

例えば、エンジニアやマーケター、デザイナーなどのプロダクトに関わるすべてのメンバーと認識をすり合わせて、しっかりと合意形成していく必要があります。時には、理解を得るために苦労することもあるでしょう。

そのため、誰とでも円滑に意見のやり取りができるのはもちろんのこと、意見の対立があったときに双方が納得できる形で着地させたり、交渉をまとめたりといったコミュニケーション能力が必要になります。

リサーチ力

プロダクト開発の際には、市場のトレンドやユーザーのニーズを把握するため、定期的に市場調査を実施する必要があります。

リサーチには有効なデータの収集方法やデータ活用に関する知識も求められるため、プロダクトマネージャーには高いリサーチ力が欠かせません。時にはインタビューなどを通じて、ユーザーのリアルな声を直接聞いてフィードバックを収集する必要もあります。

なお、プロダクトマネージャーにとって、プロダクトを継続的に成長させることも重要な仕事となります。そのため、ローンチ後もプロダクトの成長を測定し、改善・改良を行うための継続的なリサーチ力が求められるといえるでしょう。

理解力

プロダクトマネージャーの仕事は多岐に渡りますが、最終的に大事なのは「プロダクトを通じてユーザーの問題を解決すること」といえるでしょう。そのため、プロダクトマネージャーは、ユーザーにとって何が問題なのかをしっかりと理解する必要があります。

ユーザーの問題を正しく理解できていないと、企画立案の段階で誤った方向に進んでしまう可能性があり、プロダクトの失敗につながるといっても過言ではありません。

また、ユーザーの問題を理解するだけでは不十分だといえ、その先まで考える必要があります。その問題を放置しておくとどうなってしまうのか、どのような対応が必要なのかという考察力も合わせて求められるでしょう。

発想力

企業がプロダクト開発に乗り出す際は、新製品開発など、新しいことに取り組むケースが少なくありません。そのため、これまでにない新しい価値を提供できるかという点が重要になり、プロダクトマネージャーには新しいアイデアを生み出す発想力も必要になります。発想力を活かして競合他社との差別化ポイントを見出せれば、市場での注目度を高めることが可能となります。

なお、発想力は大人になった今からでも十分に鍛えられます。新しい経験や異なる分野の知識を積極的に取り入れることが効果的と言われているため、本や映画、美術館などでインスピレーションを得てみるのもよいかもしれません。

プロダクトマネージャーに向いている人

ここでは、プロダクトマネージャーに向いている人を解説します。プロダクトマネージャーに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

責任感が強い人

プロダクト開発の際、トラブルやミスが起きる可能性もあり、プロダクトマネージャーが責任を負う場面が出てくるでしょう。むしろ、プロダクト開発には予期せぬトラブルがつきものだといえ、その際に自ら率先して向き合えるような強い責任感がある方はプロダクトマネージャーに向いています。

また、強い責任感の持ち主はリーダーシップがあり、プロダクトの成功に向けたチーム内での効果的な指導も期待できます。過去にチームの中でリーダー経験があるという方は、プロダクトマネージャーの資質を持ち合わせている可能性が高いでしょう。

論理的思考ができる人

プロダクトマネージャーは、プロダクト開発におけるロードアップを策定し、チーム全体に共有する必要があります。さらに、どうしてこのような順序で進めていくのかをチームのメンバーに正しく説明できなければなりません。そのため、主張に対する根拠がしっかりあり、無駄がなく効率のよい順序を組み立てられるような、論理的思考力のある持ち主はプロダクトマネージャーに向いているといえるでしょう。

日頃から仕事の順序を頭の中で素早く組み立てられる方は、論理的思考力が備わっている可能性が高いといえます。

タスクマネジメントができる人

タスクマネジメントとは、簡単にいうと、タスクを適切に管理する能力のことです。プロダクトマネージャーはさまざまなタスクをこなしていくことが求められるため、優先順位をつけて効率的に物事を進められる方が向いています。

また、自分のタスクだけではなく、チーム全体のタスクを管理することが求められるため、進捗管理や調整なども適宜行っていかなければなりません。

プロダクトマネージャーになるためにできること

プロダクトマネージャーになるために資格はいりませんが、未経験者がなるにはハードルが高いのが現状です。ここでは、未経験の方がプロダクトマネージャーのポジションに就くために取り組めることを解説しているので、ぜひ参考にしてください。

プロダクトマネージャーのポジションに近い仕事を経験する

現状、ストレートにプロダクトマネージャーのポジションに就くのは簡単ではありません。そのため、プロダクトマネージャーのポジションに近い、エンジニアやマーケター、デザイナーなどの仕事を経験することをおすすめします。

企業によっては未経験者を採用しているケースも稀にありますが、基本的に経験者が好まれるため、未経験者の場合は特にプロダクトマネージャーを任せても問題ないと思ってもらう必要があります。できるだけ近いポジションを経験しておき、なぜ自分がふさわしいか採用担当者に説明できるようになれば、プロダクトマネージャーへの道が開ける可能性があるでしょう。

チームで仕事をする経験を積む

チームで仕事をする経験を積んでおくことも重要といえます。プロダクト開発の際は、チームを組んでさまざまなメンバーと連携・協業しながら仕事を進めます。そのため、チームで何かやり遂げたという経験はプロダクト開発の際にも活きてきます。

ただし、ただチームでの仕事を経験するのではなく、そのなかで自分がどのようにチームに貢献して、実績を残したのかということをアピールする必要があります。チームのなかでリーダーの経験があるという方は、マネジメント力やリーダーシップ力などをアピールすることで、採用担当者にプラスの印象を与えられる可能性があります。

チームで仕事をした経験がない場合は、現在の仕事で何か取っ掛かりを掴んで、チームに関わるような仕事ができないか考えてみることをおすすめします。

外資系企業への転職を視野に入れる

また、外資系企業への転職を検討してみるのも一つの方法です。海外では日本よりもプロダクトマネージャーの認知度が高いといわれているため、外資系企業まで視野に入れることで選択肢が広がる可能性があります。外資系に特化した転職エージェントを活用すれば、スキルや経験、希望をもとにプロダクトマネージャーの求人を紹介してもらえるケースもあります。

外資系企業への転職を視野に入れる場合は、即戦力が求められるため、今何ができるのかをしっかりアピールすることが重要となります。外資系企業でプロダクトマネージャーのポジションに就ければ、国際的な視点でプロダクト開発に取り組めるため、より大きなやりがいや達成感を感じられるでしょう。

まとめ

本記事では、プロダクトマネージャーの仕事内容や必要なスキル、向いている人について詳しく解説しました。プロダクトマネージャーの仕事は多岐に渡るため、高レベルなスキルが求められるといえます。

また、未経験者がプロダクトマネージャーのポジションに就くのはハードルが高いため、未経験で挑戦する場合はさまざまな方法を考えておかなければいけません。例えば、外資系企業まで視野を広げることで、プロダクトマネージャーへの道が開ける可能性もあります。

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