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すでに転職経験がある場合、職務経歴書をどのように書くか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。特に複数社の経験がある場合は、「職歴は全て書かなければいけないのか?」などの疑問を持っている方は少なくありません。
この記事では、複数社転職した経験がある方に向けて、職務経歴書の書き方やポイントを丁寧に解説しています。外資系企業への転職を目指す方向けの内容も記載しているので、今後の転職活動の参考にしてください。
なお、記事の最後では職務経歴書のテンプレートを用意しています。ぜひダウンロードして、職務経歴書作成の際にご活用ください。
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職務経歴書とは
職務経歴書とは簡単にいうと、自分がどのようなスキルを持っていて、どのような経験をしてきたのかを書く書類のことです。履歴書が応募者のプロフィールを確認する書類であるのに対し、職務経歴書は企業が求めるスペックを満たしているかどうかを見る資料だともいえるでしょう。
企業は職務経歴書をもとに、応募者がこれまで培ってきた実績やアピールポイントを確認し、欲しい人材かどうかを判断します。そのため、職務経歴書は戦略的に書くことが重要になります。
複数社の経験がある場合の職務経歴書の書き方
ここでは、複数社の転職経験がある方に向けて、職務経歴書の記入方法について解説します。
最新の経歴から書く
複数社の経験があり、かつ外資系企業への転職を考えている方は、逆編年体式という最新の経歴から書く方法をおすすめします。
複数社の経験がある場合は、時系列に職務を振り返るとかなり前の職歴が先頭に来てしまい、まだスキルが浅い頃の職歴が目立ってしまうため、直近のスキルをアピールできません。特に外資系企業は即戦力となる人材を求めているため、過去の経歴から成長過程を見られるわけではなく、今何ができるのかを見られます。
場合によっては最後まで見てもらえずに選考から漏れてしまう可能性もあるので、必ず最新の経歴から書くようにしましょう。
経歴は省略せずに全て書く
職務経歴書には、基本的に経歴は省略せずに全て正直に書くようにしてください。たとえ短い期間の職歴だったとしても、「その空白期間に何をしていたのか」と、企業側から疑問を持たれてしまう恐れがあるからです。
また、応募する職種とは直接的に関係がないように思える職歴であっても、経験や業績を評価されて採用に至るケースもゼロではありません。
複数社の経験がある方は、採用に影響してしまわないかと危惧してしまうかもしれませんが、年金や雇用保険の履歴をたどれば、いずれ転職歴は明らかになります。嘘が後から発覚して、信用度を下げてしまうことのないように経歴は省略せずに全て書くようにしましょう。
職務要約は直近もしくは在職期間の長い職歴を中心に書く
職務要約とは、自分自身のキャリアを端的にまとめたものを指し、職務経歴書の一番上に書くことが一般的です。職務要約で興味を持ってもらえなければその先も読んでもらえない可能性があるため、一番大事な部分といっても過言ではありません。
複数社の経験がある場合は、職務要約に過去の経歴を万遍なく書こうとすると、何を伝えたいのかがわからなくなってしまう恐れがあります。そのため、直近もしくは在職期間の長い職歴を中心にまとめ、要点を押さえて書く必要があります。
長すぎる職務要約も全て読んでもらえない可能性があるため、なるべく3〜4行程度でまとめ、読み手のことを考えた文章を心がけましょう。
退職理由も書く
職務経歴書を作成する際に、退職理由を書かなければいけないという決まりはありません。しかし、複数社の経験がある場合には「短期間で辞めてしまう方なのか?」「会社に馴染める方なのか?」など、採用担当者にネガティブな印象を与えてしまう可能性があります。そのため、複数社の経験がある場合は、あえて退職理由を書いておくことも一つの方法です。
退職理由を書く際は、事情の汲み取れる、説得力のある理由を書き、採用担当者にネガティブな印象を与えないように心がけましょう。
要点を絞って書く
職務経歴書は、情報量が多ければよいというわけではありません。むしろ、情報量が多いと読みにくくなり、最後まで読んでもらえない可能性が高くなります。そのため、複数社の経験があって情報が膨大になる場合は、要点を絞って書くことが重要です。
例えば、応募企業に関連のあることに絞るなどして、重要なポイントを端的に伝えられるような工夫が必要になります。枚数でいうと、理想は2ページ以下になります。長い職務経歴書はアピールポイントが掴み切れず、採用担当者にネガティブな印象を与えかねません。アピールしたい箇所を絞り、簡潔にまとめましょう。
なお、英文レジュメの場合は1ページが理想のため、外資系企業への転職を考えている場合はより要点を絞って書くことが求められます。
複数社の経験がある職務経歴書を書く際のポイント

ここでは、複数社の経験がある場合の職務経歴書を書く際のポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてください。
2ページ以下にまとめる
前述したように、職務経歴書は2ページ以下にまとめることが理想になります。職務経歴書の枚数が多すぎるとそもそも読んでもらえず、選考にのらない可能性があるからです。
派遣社員や契約社員の方で経歴が膨大になる場合でも、選考にのるためには2ページ以下にまとめる必要があります。アピールしたい箇所はどこなのかをしっかりと考え、簡潔にまとめる努力をしましょう。
なお、職務経歴書の提出方法は、現在オンライン提出が主流となっています。最新の職務経歴書を送るよう、提出まで気を抜かないようにしてください。
ネガティブワードを使わないようにする
職務経歴書では、ネガティブワードは封印しましょう。退職理由を書く場合や、自己PRを書く際にも、ネガティブワードは使わずにポジティブワードに変換することが大切になります。
以下は、ネガティブワードからポジティブワードへ変換したものの一例です。
ネガティブワード |
変換 |
ポジティブワード |
人間関係が嫌になった |
→ |
チームワークのよい職場で働きたい |
仕事にやりがいを感じられなかった |
→ |
仕事の幅を広げたい |
通勤に時間がかかった |
→ |
仕事に打ち込みたい |
サービス残業が多かった |
→ |
効率的に働きたい |
仕事が遅い |
→ |
仕事が丁寧 |
頑張りすぎてしまう |
→ |
物事に熱心に取り組める |
神経質 |
→ |
几帳面 |
小心者 |
→ |
慎重に行動できる |
ネガティブワードからポジティブワードへ変換するためには、発想の転換が重要になります。退職理由に限らず、職務経歴書を書く際はポジティブワードを意識し、採用担当者によりよい印象を与えられるような工夫をしましょう。
読みやすい見た目に整える
職務経歴書は、内容だけでなく、見た目にも気を配ることが重要になります。見た目が整っていないと採用担当者は応募者が伝えたい要点を見つけられず、内容自体はよくても、選考から漏れてしまう恐れがあります。そのため、以下のように相手が読みやすくなるような工夫が必要になります。
- 箇条書きを使う
- 見出しをつける
- 書体を揃える
- 適度に改行する
相手にとってわかりやすくて読みやすい職務経歴書は、心配りを示すことにもつながり、書類選考の時点でよい印象を持ってもらえる可能性があるでしょう。
求人内容に合わせてアピールする
職務経歴書を書く際に重要なのは、応募先企業の求めている人材であることをアピールすることだといえます。特に外資系企業への転職を考えている方は、自分が即戦力になる人材かを職務経歴書で伝えられるようにする必要があるでしょう。
自分の経歴やスキルで嘘を書いてはいけませんが、応募先企業の求人内容に合わせて、アピールポイントを変える必要があります。例えば営業職の求人であれば、過去の売上や取引実績、達成率などを具体的な数字でアピールできるとよいでしょう。
ただし、職務経歴書を書く際にスキルを盛って書いてしまうと、オーバースペックとみなされて敬遠される可能性もあります。「うちの会社の条件では満足できないだろう」と判断されてしまわないよう、あくまでも自身の経験やスキルに忠実に、かつ応募先企業に合う人材であることをアピールする程度に留めておくことをおすすめします。
職務経歴書のフォーマットには3種類ある
ここでは、職務経歴書のフォーマットの種類について解説します。
逆編年体式
逆編年体式とは、職歴を最新のものから順に記載していく方式のことをいいます。現職や最新の実績を特に強調したい方や、これまでの職種や職歴が応募先企業と同じ業界・職種の方に向いています。
また、外資系企業への転職を考えている方も、即戦力として働けることをアピールできるように、この形式を使うとよいでしょう。
なお、時系列をさかのぼって書く逆編年体式は、採用担当者によっては「読むべき書類か判断しやすい」と感じる方がいる一方で、「読みづらい」ととられることもあります。
編年体式
編年体式とは、時系列順に経験した職務内容を記載していく方式です。経歴を時系列順に追えるので、書類を読む採用担当者にも負担が少ないことが利点といえます。
しかし、転職の回数が目立ってしまうという側面もあります。そのため、編年体式は経験年数が少ない方、どこかの企業に長く勤めた経験がある方に向いているといえるでしょう。特に1社目での経験が長く、職務経歴をアピールしたい方はこの形式を選ぶことをおすすめします。
時系列が長すぎるため最新の職務経歴に辿り着くまでに時間がかかる、途中で長いブランクがあるなどの場合には、評価がマイナスになってしまう可能性があるので注意しましょう。
キャリア式
このフォーマットが向いているのは、専門性の高い職種に従事した経験があり、職務経験により得たスキルを特にアピールしたい方になります。これまでの就業経験で得た知識や、高いスキルが活かせる求人に応募したい場合に利用するとよいでしょう。また、派遣社員の方は、派遣会社が変わるごとに経歴を書く必要があり、転職回数が多く見えてしまうので、キャリア式を使って端的にまとめるのも一つの手段です。
キャリア式では、エンジニア職、営業職、広報職など経験した職務分野ごとに分けて職務経歴を記述します。関わった分野だけではなく、携わったプロジェクトなど、他のフォーマットにはない切り口で職歴を記述できるのが特徴です。
時系列では記載しないため、転職回数の多さがあまり目立たないことが利点です。職務経歴書の始めに略歴を記述しておくと、採用担当者にとって見やすい書類となるでしょう。
以下から逆編年体式とキャリア式のテンプレートをダウンロードできますので、ぜひご活用ください。なお、キャリア式は派遣社員の方向けのものとなっております。
職務経歴書の書き方に迷ったときの対処法
職務経歴書の書き方に迷ったときや自信のないときは、転職エージェントを活用することをおすすめします。第三者に添削してもらうことで間違いを発見できたり、キャリアコンサルタントと話すことで、職務経歴書に盛り込める内容が見つかったりするケースもあります。
特に複数社の経験がある場合は、職務要約の書き方や要点のまとめ方など難しいケースがあるので、その道のプロに相談するのが一番効果的です。また、外資系企業への転職を考えている方は、外資系企業に特化した転職エージェントに相談すれば、英文レジュメの書き方についてもアドバイスを受けることが可能です。
選考にのるような職務経歴書を書かないと面接にも進めないため、まずは書類選考を突破できるように転職エージェントの力を借りることを検討してみましょう。
関連記事:英文履歴書(レジュメ)の作成方法|例文サンプル付きで詳しく解説
まとめ
この記事では、複数社の経験がある職務経歴書の書き方やポイント、フォーマットを詳しく解説しました。転職先で活かせるスキルを備えている場合や、転職回数を目立たせたくない場合など、自分の状況と目的に応じたフォーマットの使用が重要になってくるでしょう。また、相手が読みやすい記入を心がけることも、書類選考を突破するポイントとなります。
なお、転職活動では、転職エージェントを活用することをおすすめします。転職エージェントでは、職務経歴書の添削や面接対策など、適切なサポートを受けることが可能です。
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