国際会計検定(BATIC)とは|試験の概要から難易度まで解説

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2019.08.08
国際会計検定(BATIC)とは|試験の概要から難易度まで解説

会計に関する高度な資格のひとつに、国際会計検定(BATIC)というものがあります。経理や財務、会計監査に携わる人がキャリアアップを目指すうえで、この国際会計検定(BATIC)の取得を検討する人も多いでしょう。とはいえ、具体的な試験内容や対策法がわからない人もいるのではないでしょうか。





この記事では、国際会計検定の概要から、試験の詳細、資格取得がおすすめの人まで紹介します。今後国際会計検定の取得を目指す人は、ぜひ参考にしてください。

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国際会計検定(BATIC)とは

国際会計検定(BATIC)とは、商工会議所が主催する英語での会計処理能力を測る検定試験です。BATICは「Bookkeeping and Accounting Test for International Communication」の略で、同じく商工会議所が主催している「日商簿記検定」の英語版と考えるとわかりやすいでしょう。

日本の検定試験は点数によって合格・不合格が決まります。一方で国際会計検定は、TOEICのようなスコア制を採用し、スコアの数によって受験者の能力を定める国際基準が採用されているのが特徴です。

米国公認会計士(USCPA)や日商簿記との違い


会計や財務、監査に関する検定資格には、米国公認会計士(USCPA)や日商簿記があります。これらと国際会計検定の違いを見てみましょう。

まず、出題のベースとなる会計基準が異なります。国際会計検定は国際財務報告基準(IFRS)に沿って出題されますが、米国公認会計士は米国会計基準(USGAAP)が、日商簿記は日本の会計基準がベースになって出題されます。

また、受験資格の制限に違いがあります。国際会計検定と日商簿記は学歴・年齢・性別・国籍による受験資格制限はなく、だれでも受験できます。一方で、米国公認会計士は4年制大学の単位を取得済みであることなど、受験する州によって異なる受験条件を満たす必要があります。

さらに、受験料にも違いがあります。国際会計検定や日商簿記は商工会議所が主催する検定のため、受験料は1万円以下で、受験にかかるコストは比較的安いといえます。一方で、米国公認会計士は米国で受けるなら1科目あたりUS$208.4、日本で受けるなら1科目あたり約6万円と受験にかかるコストが前者と比べると比較的高くなっています。

国際会計検定の試験概要


ここでは、国際会計検定の具体的な試験概要について解説します。

試験内容


公式テキストの基礎知識と、それを理解した上での応用力が問われます。試験時間は70分で、出題は全て英語となっており、問題は多肢選択式(35問)および記述問題(3問)の2構成です。

受験資格


特別な受験資格はありませんが、試験当日において日本国内に居住している必要があります。

合格基準


合格・不合格ではなく取得したスコアによって3つの称号が認定されます。

称号は下記の4つに分けられます。

Advanced:上級レベル

スコア 360〜400点(90%)

Middle:中級レベル

スコア 320〜359点(80%)

Entry:初級レベル

スコア 200〜319点(50%)

2021年度のリニューアル前は、上位レベルの認定期間は3年とされており、更新手続きが必要でしたが、リニューアル後は更新制度は廃止されています。

試験日程


試験は、年に2回のシーズンが設けられ、好きな日程を選択できます。

なお、2022年の各シーズンは

・第1シーズン 7月22日(金)〜8月8日(月)

・第2シーズン 11月11日(金)〜11月28日(月)

となっています。また、シーズン毎に1回の受験しかできません。

受験料


2022年3月現在、受験料は5,500円です。

国際会計検定の試験会場


国際会計検定は、日本全国の主要都市で受験できます。

これまでは、日本全国の主要都市に試験会場が設置されていましたが、2021年度のリニューアルによって、受験者のコンピューターによるオンライン受験に変わりました。

国際会計検定の難易度


国際会計検定の難易度は、日商簿記3級程度だと考えて良いでしょう。また、同じく国際的な会計能力の証明となる米国公認会計士ほど、会計に関する専門知識は必要ないとされています。

そのため、英語の会計検定に初めてチャレンジしたい人や、米国公認会計士の取得を将来的に目指したい人に向いているのではないでしょうか。

また、英語で出題されるため、会計に関する知識のほか問題を読解できる英語力が必要だといわれています。目安としては、およそTOEICのスコア・500点レベル、英検であれば2級程度の英語力を身につけておくとよいでしょう。

国際会計検定の評価


国際会計検定は、会計や財務、監査に関する資格である米国公認会計士や日商簿記と比較すると、日本企業での知名度はまだ低いかもしれません。けれども、実際に国際関係の経理職や外資系の経理分野では、国際会計検定はよく知られており、取得していれば高い評価を得られる可能性があります。

特に会計や財務、監査に関する職種経験がない人で経理職を目指す場合、あらかじめ国際会計検定を取得しておくことで、英語での経理業務を習熟できている人材という印象を与えることができるでしょう。

国際会計検定の取得がおすすめな人


国際会計検定は、一定以上の英語経理に関する能力を持っている人物とみなされるため、海外の取引先を相手に経理や会計業務を行う部署への異動を希望している人や、外資系企業の経理職へ転職したいと考える人に向いている資格といえるでしょう。

日商簿記をすでに取得している人は、英語の知識があれば国際会計検定の取得も容易になります。そのため、国内企業から外資系企業に挑戦したい人や、キャリアアップを目指したい人にも向いているでしょう。

まとめ


近年知名度も上がり、高い評価が受けられるようになった国際会計検定の資格を取得すれば、外資系企業や日系グローバル企業への転職の際に有利に働く可能性があります。

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