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現在の会社で築いたキャリアを一度リセットし、新たな人生に踏み出そうとする転職は人生における重大な決断です。
リスクを少しでも減らすために、離職する前に転職活動を進めたいと考える方もいるのではないでしょうか。
この記事では、在職中に転職活動をおこなうことのメリットとデメリットを解説します。ぜひ転職活動の計画を立てる際に役立ててください。
転職活動の流れ
現在の会社を離職してから転職活動を進める場合も、在職中に転職活動を進める場合も、転職活動の流れ自体は変わりません。転職活動は一般的に次の順序でおこないます。
- 自己分析・情報収集
- 求人情報の収集・応募
- 面談・面接
- 内定
ここではそれぞれの内容について詳しく解説していきます。
自己分析・情報収集

自己分析とは、これまでの経歴や保有する資格やスキルを棚卸しし、自分の強みと弱みを明らかにするものです。
同時に仕事をするうえで自分にとって何が大事なのか、仕事を通して自分は何を実現したいのかを問い直す機会にもなるでしょう。
これらを通じて、自分はどんな仕事をするために、どんな会社に就職したいのかといった、転職の目的も見えてくるのではないでしょうか。
自己分析を終えたら、その結果にもとづいて自分の希望が叶えられそうな業界や企業を見定め、必要な情報を収集していきます。
求人情報の収集・応募

次に、選定した企業の情報収集をおこないます。
しっかりと情報収集することによって、面接で志望動機を語る際にも説得力のある回答ができるようになるでしょう。情報収集を終えたら、実際に履歴書と職務経歴書を作成し、企業に応募します。
企業は中途採用の人材に即戦力としての働きを期待する場合が多いので、経験やスキルが魅力的に映るよう職務経歴書をまとめていきましょう。
デザイナーなど実績が重視される職種を希望する場合は、ポートフォリオの提出を求められる場合もあります。あらかじめ準備しておきましょう。
面談・面接

書類選考が通過できたら、次は面接です。一般的な面接は、以下の流れで質問を受ける場合が多いようです。
- 自己紹介・職務経歴紹介
- 転職理由・志望動機
- どのような働き方を希望するか
- どのように応募企業への貢献が可能か
- 質疑応答
面接では、書類選考ではわからないビジネスマナーや人柄なども見られます。
現職の経歴が長い方は、身についたビジネスマナーが業界特有、あるいは自社特有のものになっていないかも確認してから面接に挑むようにしましょう。
内定

内定をもらえた場合、おおむね1週間を目途に入社意思の結論を示しましょう。
複数企業から内定をもらえた場合のことを考えて、それぞれの企業の志望度合いを決めておくとよいでしょう。
また、ほかの企業の選考進行中に内定をもらえたときの対応もあらかじめ考えておきましょう。
在職中にほかの企業から内定をもらえた場合には、現在勤めている企業の退職日が確定しないと入社日が決められない点にも注意しましょう。
在職中の転職活動のメリット・デメリット
転職活動は、在職中におこなう場合と退職後におこなう場合と、一概にどちらが望ましいとは言えません。それぞれにメリットとデメリットがあります。
メリット
在職中における転職活動には、以下にあげるようなメリットがあります。
☑経済面での不安が少ない
転職活動には交通費の負担など、何かと費用が必要です。
退職してから転職活動をしようとすると、職が決まるまでの間は無収入になってしまう恐れがありますが、在職中に収入を得ながら転職活動を進めれば、経済面での不安は少なくなるでしょう。
収入を確保するために条件面で不本意な企業に入社する必要もなく、じっくりと転職活動を進められるところもメリットのひとつといえるでしょう。
☑ブランクを作ることなく働ける
企業によっては、求職者の職歴にブランクがあると、その理由を気にすることもあります。
また、在職中に転職活動を進めることで、現在勤めている会社でも活躍中ではあるが、さらなる飛躍を求めて転職を望んでいるという説明もできるでしょう。
同時に、ブランクがあるとスキルが低下してしまったり、最新の技術への対応ができなくなったりする可能性がありますが、在職中に転職活動をすればそのような問題が生じることはないでしょう。
☑よい転職先がなければ、今の仕事を続けられる
離職してしまうと、貯蓄を切り崩しながら転職活動を進めることにもなりかねません。
タイムリミットが迫った状態になるため、経済的、あるいはその他の事情により、不本意な形で転職活動を終えることになる可能性もあります。
しかし、在職しながら転職活動を進めた場合は、納得のいく転職先が見つかるまで焦らずにじっくり転職活動を続けられるでしょう。
デメリット
在職しながら転職活動を進める場合にも、デメリットはあります。ここではデメリットの面を解説します。
☑応募書類などを作る時間がない
ひとつの企業に勤めていると、それだけで1日の時間の大半を取られてしまうこともあるでしょう。
日常業務に忙殺されていたり、急な残業が生じたりすると、休日の限られた時間しか転職活動に費やせないこともあるでしょう。
そのため、気が付けば興味を持っていた企業の応募時間が過ぎてしまっていたり、応募に必要な書類を作る時間がとれなかったりということが出てくる可能性があります。
☑自由に面接に行けないなど、行動の制約が多い
多くの企業は、平日に面接などの選考過程を進めます。
現在の仕事を続けながら転職活動を進めようとすると、思うように時間がとれず、面接の予定日を入れられないこともあるでしょう。
また、急な会議や出張、取引先とのやりとりと面接の予定日がバッティングしてしまう可能性もあります。
在職中に転職活動を進めようとすると、現在の仕事を重視するか新しい仕事を重視するかという選択を迫られることもあるので、その点はデメリットといえるでしょう。
在職中の転職活動のポイント
ここでは在職中に転職活動を進める際の注意点を解説します。とくに外資系企業を希望する方に、そのポイントをお伝えします。

☑ 有給を上手に使う
面接を受けるなどの転職活動を、勤めている企業の勤務時間中におこなうと就業規則に違反するケースがあります。
発覚した際に懲戒処分を受けることもありますし、発覚しなかったとしても道義的に褒められたことではないでしょう。
転職を決意したのであれば、有給休暇が何日利用可能なのかを確認しておきましょう。
面接の予定日が決まり、その日が現職での勤務日であった場合は、有給休暇を使うとよいでしょう。
☑ 土日や勤務時間外を上手に使う
有給休暇の取得が難しい場合や、有給休暇が残っていない場合などは、休日や勤務時間外の時間に面接を設定してもらいましょう。
ただし、勤務時間外に面接をお願いする場合、夜の7時を過ぎないなど、常識の範囲内で指定した方がよいでしょう。
いずれの場合も、応募先の担当者に時間外の対応をお願いしていることを忘れないようにしましょう。
負担をかけていることを丁寧に詫びるとともに、柔軟な対応をしてもらえたことにお礼の言葉を述べましょう。
☑ 在職中の会社にも配慮する
転職は、現在在籍している会社や部署へ負担をかけてしまうことでもあります。
内定がもらえた場合は速やかに退職の意思を伝え、後任者の採用や業務の引き継ぎなどに充分な時間をとれるだけの退職日を設定するように配慮しましょう。
転職先企業には、引き継ぎなどに要する期間を考慮して入社日を伝えるようにしましょう。
退職に際して有給休暇の消化を希望するなら、残った業務の消化や引き継ぎに要する日数を考慮して取得を申請しましょう。
まとめ
在職中の転職活動は、経済的な不安が少ないことやキャリアにブランクが生じないなどといったメリットがあります。
しかし時間の制約など、なかなか転職活動を進められないデメリットも存在します。
そのような中で転職活動を進めるためには、転職エージェントの活用をおすすめします。 面接日の設定などの代行や、応募企業情報の共有など、忙しい在職中の転職活動を力強く支援してくれるでしょう。
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