公開日:
更新日:
「今の会社でこのまま定年を迎えてよいのだろうか」「自分のスキルをもっと活かせる環境があるのではないか」と35歳を過ぎた頃から、こうした問いが頭をよぎる方もいるでしょう。ミドル世代(35歳〜50歳程度)の転職は、待遇改善だけが目的ではありません。ライフステージや価値観の変化にともない「自分らしいキャリアを築き直したい」という動機で転職を検討する方も多くいらっしゃいます。
本記事では、最新データをもとにミドル世代の転職市場の実態を解説し、転職を成功させるポイントや注意点をご紹介します。35歳以降のキャリアアップやキャリアチェンジをお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
経験を活かした次のキャリアへ。ミドル転職はプロと一緒に進めませんか
専任コンサルタントが、これまでの経験や市場価値を整理し、ミドル世代の転職を成功に導く最適なキャリア戦略を提案します。外資系・日系ハイクラス転職をお考えなら、エンワールドにお任せください。
【2026年最新】データで見るミドル世代の転職市場
エンワールドが2026年3月に発表した「グローバル人材不足と企業の採用実態調査」をもとに、ミドル世代の転職市場の最新動向を解説します。
※調査対象:日系企業および外資系企業の採用権限を持つ管理職147名
参考:グローバル人材不足と企業の採用実態調査|エンワールド・ジャパン株式会社
企業の約8割が人材不足を実感
エンワールドの調査によると「勤務先で人材不足を感じることはありますか?」という質問に対し、「感じる」と回答した割合は全体で88%に達しました。
Q 勤務先で人材不足を感じることはありますか?

特に日系企業ではミドルクラス(主任・リーダー)やシニアクラスといった中核的なクラスでの不足感が顕著でした。組織のマネジメントや意思決定を担う層に対するニーズの高さがうかがえます。
外資系企業においてもアソシエイトクラス(担当者・メンバー)の不足感が目立ちました。
Q どのような階層で人材不足を感じますか?(複数回答可)

(出典:グローバル人材不足と企業の採用実態調査【図2】)
日系・外資系を問わず、組織の中核を担うミドルクラスやアソシエイトクラスでの人材不足を感じており、豊富な経験を持つミドル世代が活躍する可能性があります。
スキル・適応力が評価される時代へ
企業が人材に求める評価基準も変化しています。現在は、年齢よりも個人のスキルや経験を重視する傾向です。デジタル化やボーダーレス化 といった急速な環境変化に柔軟に対応できる人材は、世代を問わず高く評価されています。
エンワールドの調査では、人材不足を感じていると回答した方のうち、グローバルビジネスで活躍できる人材が不足していると答えた割合が日系企業で75%、外資系企業で88%に上りました。
Q 勤務先においてグローバルビジネスで活躍できる人材の不足を感じますか?

即戦力となるグローバル人材が市場全体で不足している状況は、ミドル世代にとってキャリアを活かすチャンスともいえます。
人材不足を補うためにシニア人材の採用を実施
グローバル人材の不足に対応するため、シニア人材の採用に積極的に取り組む企業も増えています。エンワールドの調査では、シニア人材の採用を実施している割合が日系企業で58%、外資系企業で47%に上りました。
Q 人材不足を補うために“シニア人材”の採用を行っていますか?

シニア世代の採用の活発化は、企業が年齢に関係なく、特定の課題を解決できるスキルや専門性を求めているということでもあります。ミドル世代においても同様に「何ができるか」を明確に示すことで、十分にキャリアを切り拓いていけるでしょう。
関連記事:50代の転職を成功させるには?転職市場の動向と3つの課題
ミドル世代が転職時に求められるスキル
ミドル世代の転職において特に重要視される、5つのスキルを解説します。
マネジメント能力
企業がミドル世代に期待することのひとつは、マネジメント能力です。マネジメント能力とは、単に部下へ指示を出すことではなく、チームやプロジェクトを運営する能力を指します。具体的には、部下の育成やチームの目標設定、業績管理などが挙げられます。
マネジメント能力をアピールする際は、数字を用いて成果を示すと効果的です。例えば、「10人のチームを率いて売上を20%増加させた」「新人教育プログラムを導入し、1年目社員の離職率を半減させた」などの実績が説得力を高めます。また、リーダーシップ研修の受講歴も、マネジメントへの意欲と知識をアピールする材料となります。
高度な専門性
特定の分野における深い知識や高度なスキルも、ミドル世代には求められます。業界特有の課題を解決する能力や最新技術への理解は長年の実務で磨かれたものであり、若手では代替えしにくい強みです。
専門性の裏付けとして、関連する資格の保有や経歴を示せると説得力があります。「営業活動を効率化するITツールを開発し、成約件数を20%増加させた」「新製品開発に携わり、特許を2件取得した」などの実績があれば、ぜひアピールしましょう。
豊富な業務経験
ミドル世代の強みは、これまで積み重ねてきた豊富な業務経験です。勤続年数に関わらず、実践を通じて培われたスキルや、経験に基づく正確性の高い判断力が評価されます。
業務経験をアピールする際は、実際の現場で起こった問題をどのように解決したかが伝わるエピソードを盛り込みましょう。例えば、「不況下でも新規顧客を開拓し、売上を維持した」「複数部署での経験を活かし、全社的な視点で業務改善を行った」などの経験談が効果的です。
また、業務経験を通じて築いた業界内の人脈や取引先との良好な関係性も、強みのひとつです。ネットワークの広さや質は、信頼性や人物像を示す指標として評価されます。
新しい環境に適応する柔軟性
ミドル世代には、豊富な経験と同時に、変化への対応力も求められます。新しいスキルを学ぶ意欲や組織・業務の変化を前向きに捉える姿勢は、急速に変化するビジネス環境において重要視されています。
「生成AIを実務への導入を推進し、業務の効率化を実現した」「組織改編にともない新しい役割を担当し、短期間で成果を上げた」などの学習経験や変化に対応した実績を、積極的にアピールしましょう。
コミュニケーション能力
世代や立場を超えて、さまざまな関係者とスムーズなコミュニケーションを取る力は高く評価されます。これは、チーム内の調整やクライアントとの折衝など、さまざまな場面で求められるスキルです。
コミュニケーション能力をアピールする際は、実務のなかでどのように成果につなげたかを示しましょう。例えば「異なる部署間の調整を行い、プロジェクトを成功に導いた」「海外クライアントとの交渉を成立させ、大型案件を獲得した」などの実績は、コミュニケーション力の高さを裏付けます。
特に、グローバルな業務経験は有効なアピール材料です。語学力の高さや異文化への理解を示せるため、より高いコミュニケーション能力の証明になります。
関連記事:【30代の転職】企業が求めることは?成功のためのポイントを解説
関連記事:40代からの転職|成功のポイントや未経験職種への転職のコツを解説
ミドル世代が転職を成功させる3つのポイント
ミドル世代の転職には、戦略的なアプローチが必要です。成功に向けた3つのポイントを解説します。
自己分析と目標設定を行う
ミドル世代の転職を成功させるには、自己分析と明確な目標設定が欠かせません。これまでの経験やスキルを整理し、自分の強み・弱みを客観的に把握することで、市場における自分の価値を正確に理解できるためです。また、転職の目的や今後のキャリアプランを明確にすることで、進むべき方向性や企業選びの判断軸が定まります。
過去の業務経験や獲得したスキル、得意な分野などを書き出して整理しましょう。同時に、「どのような働き方をしたいのか」「どのようなキャリアを築きたいのか」を言語化することで、応募先を選ぶ際の基準も明確になります。
その結果、面接時のアピールポイントが明確になるだけでなく、企業や業務の方向性が定まり、効率的に転職活動を進められます。
経験やスキルを活かせる分野を選ぶ
ミドル世代の強みは、豊富な経験とスキルです。培ってきたキャリアを適切に活かせる分野や職種を選択することで、転職の成功率は高まります。同業種への転職であれば、業界特有の知識や実務経験を活かせるため、即戦力として高く評価されます。
実際に、エンワールドの「グローバル人材不足と企業の採用実態調査」でも、企業の約8割が人材不足を感じる一方で、採用段階における「スキルの見極め」に苦慮していることが分かりました。つまり、企業側は採用時に「どのような課題を解決できるか」を見ていることがうかがえます。
なかでも、マネジメント経験や専門性の高いスキルは、多くの企業でニーズが高い領域です。自分の強みを活かせる分野を選ぶことで競争力や期待値が高まり、よりよい条件で転職できる可能性があります。
経験やスキルをアピールする際はどのようなプロジェクトで、どのような成功を収めたかを、アピールしたい経験スキルと結び付けて、論理的に伝えるよう意識しましょう。
関連記事:【例文あり】転職活動の自己PR | 職務経歴書への書き方や面接時の効果的なアピール方法を徹底解説
転職エージェントを活用する
転職エージェントの活用は、ミドル世代の転職成功率を高める効果的な方法です。転職エージェントのコンサルタントは企業の内部情報や業界動向に詳しいため、自分のスキルや経験に合った求人情報を効率的に入手できます。
さらに、履歴書や職務経歴書の作成支援、面接対策など、転職活動全般にわたるサポートを受けられることも大きなメリットです。
加えて、転職エージェントは一般には公開されていない非公開求人を保有していることも多いです。選択肢を広げ、より自分の希望に合った求人に出会うためにも、ハイクラス求人や非公開求人に強い転職エージェントを選びましょう。
ミドル世代の転職における3つの注意点
ミドル世代の転職には、若手世代の転職とは異なる3つの注意点があります。
転職で実現したいことを明確にする
ミドル世代の転職では、実現したいビジョンを明確にしたうえで行動することが大切です。一定のキャリアを積んだミドル世代は、若い世代に比べてより具体的で説得力のある転職理由が求められます。
そのため「キャリアアップを目指している」「新しい分野にチャレンジしたい」など、転職の目的を明確にし、それが企業にとってどのような価値や貢献につながるのかまで説明することが大切です。
ワークライフバランスや労働条件の改善を目的とする場合は、伝え方に工夫が必要です。面接では現職への不満と受け取られるような表現は避け、前向きな転職理由として言語化しましょう。「新たな挑戦を通じて自己成長したい」「より効果的に自分の能力を発揮したい」などの表現にするとポジティブな印象を与えられます。
未経験分野への転職は慎重に検討する
ミドル世代の転職において、未経験分野への挑戦は新たなキャリアの可能性を開く一方で、大きなチャレンジでもあります。そのため、現実的な視点で検討することが大切です。主に以下の観点から見極めましょう。
- これまで培ったスキルが転用可能か
- 検討している業界の将来性や動向はどうか
- 必要なスキルアップにどれくらいの時間がかかる
例えば、営業職から未経験のIT業界へ転職を考える場合、未経験の開発職ではなく営業スキルを活かしたIT営業という選択肢もあります。自分の強みを活かせる領域を選ぶと、未経験分野でも適応しやすいです。
また、業績が好調な業界や人材需要の高い分野であれば、未経験でも採用される可能性は高まります。
さらに、転職前に資格取得や独学でのスキル習得に取り組むことも有効です。プログラミングや経理など基礎的な知識を身につけておくことで、新しい分野での適応力が高まり、転職後のキャリア構築もスムーズになります。
条件面を過度に高く設定しない
ミドル世代の転職では、これまでの経験や実績から、年収・役職・働き方など条件面への期待が高まりがちです。しかし、条件を厳しく設定し過ぎると、選択肢を狭める可能性があります。
まずは、年収や労働時間の改善、働き方の柔軟性など、自分が転職で何を優先したいのかを整理しておきましょう。転職後の条件はすべてが希望どおりになるとは限りませんが、優先順位を明確にしておくことで、納得感のある選択がしやすくなります。
実際、厚生労働省の調査でも、転職によって年収が増加するケースがある一方で、現状維持や減少となる場合も一定数見られます。このように結果はさまざまですが、自分に合った方向性を見定めることが大切です。
同年代・同職種の求人情報を収集し、自身の市場価値や業界の相場を把握したうえで現実的な条件を見極めましょう。短期的な条件だけでなく、スキルアップの機会や将来性なども含めた長期的な視点が転職の成功につながります。
参考:令和7(2025)年上半期雇用動向調査結果の概況|厚生労働省
まとめ:ミドル世代で転職をお考えの方は、エンワールドの登録をご検討ください
ミドル世代の転職市場は、人材不足を背景に需要が高まっており、スキルや経験を持つ人材へのニーズは増える傾向です。自己分析で強みを明確にし、それを活かせる分野を選ぶことは転職成功の可能性を高めます。
さらに、ミドル世代の転職では、適切なサポートと業界の最新情報を得られる転職エージェントの活用が有効です。非公開求人を含む多様な選択肢にアクセスできるほか、選考対策など幅広いサポートを受けられます。
エンワールドでは、外資系・日系ハイクラス求人を多数取り扱っております。豊富な支援実績をもとに、ミドル世代に求められる資質を面接で的確にアピールできるようサポートいたします。気になる方はぜひ無料会員登録をご検討ください。
執筆者: エンワールド編集部
外資系・日系グローバル企業のハイクラスに精通するエンワールドの編集部員が、転職やキャリア、日々の仕事のお悩みに役立つ情報を執筆します。