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昨今、IT(インフォメーション・テクノロジー)は経済活動において重要なポジションを占めており、IT業界は今後ますます活性化していくことが予想されています。
GoogleやAmazon、Microsoftなど、IT業界においてグローバル企業は広く活躍しているため、こういったグローバル企業への転職を考える人もいるでしょう。
この記事では、IT業界への転職についてメリット・デメリットを整理し、転職を成功させる方法について紹介します。転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
IT業界とは?
まずはじめに、IT業界とはどのようなことをしている業界なのか、大きく5つに分けて解説します。
通信サービス業界
通信サービス業界とは、電話・インターネットなどの通信インフラを扱う業界です。次世代の通信システムである6Gが、この業界の大きなトピックスのひとつとなっています。ホログラムと呼ばれる三次元投影技術の実用化やIoTの普及に際し、この技術は非常に重要とされていますので、今後のIT業界全体の成長を支える業界だといえるでしょう。
職種としては、ネットワークエンジニアやサーバーエンジニアなどがあります。代表的なグローバル企業としては、ソフトバンクがあげられます。
ハードウェア業界
ハードウェア業界は、パソコンや携帯電話、それらの周辺機器といったハードウェアの企画や設計、開発から販売までを行う業界です。
職種としては、組込みシステムエンジニア・ハードウェアエンジニアなどがあり、営業職が多いのもこちらの業界の特徴です。代表的なグローバル企業は、アップル・ジャパンやサムソンなどです。
ソフトウェア業界
ハードウェアの動作を、制御するためのプログラムを開発するのがソフトウェア業界です。いわゆる、オペレーティングシステム(OS)やアプリケーションを扱っています。
職種としては、プログラマー・システムエンジニア・ネットワークエンジニアなどがあります。代表的なグローバル企業は、Microsoftや日本オラクルなどです。
IT情報サービス業界
システムインテグレーターとも呼ばれる業界で、企業のIT戦略の策定からシステムの見直し、新システム導入の提案や動作検証などに関するサービスを提供しています。
職種としては、ITコンサルタント・セールスエンジニアなどがあります。また、代表的なグローバル企業は、IBMやアクセンチュアなどです。
インターネット・Webサービス業界
この業界は、インターネットを介してサービスを提供する企業によって成り立つもので、Webサイトの制作からオンラインによる通信販売、SNSやソーシャルゲームといった分野まで、多岐に渡ったビジネスが展開されいます。
職種としては、Webデザイナー・Webディレクター・Webマーケター・Webアナリストなどがあります。また、代表的なグローバル企業は、GoogleやAmazon、Facebook などです。
IT業界のグローバル企業に転職するメリット
ここでは、IT業界のグローバル企業に転職するメリットを紹介します。
☑ 給与水準の高い企業が多い
IT業界は、他の業界に比べて給与水準の高い企業が多いと言われています。また、グローバル企業と日本企業とで比べると、グローバルに事業を展開するIT企業の給与水準の方が高い傾向にあるようです。
加えて、グローバル企業は人事評価基準に成果主義を採用しているケースが多いため、実力次第では転職後短い期間で昇給や昇進がかなう可能性もあるかもしれません。
☑ IT業界の専門スキルが身につく
これは、グローバル企業に限ったことではありませんが、IT業界で仕事をしていると会社に依存せずとも社会的に通用する専門的なスキル、いわゆる手に職が身につきます。また、事業に従事する中でスキルアップすることも可能なため、その後のキャリアアップや独立開業を目指すこともできるでしょう。
☑ 個人が尊重された自由な働き方ができる
IT業界では、パソコンがあれば業務が遂行できるケースが多いため、働く場所を自由に選べることはメリットのひとつと考えてよいでしょう。また、グローバル企業の多くは個人の生活を尊重し、子育てとの両立などにも理解を示す文化があるため、グローバルのIT企業は日本のIT企業と比べて、より自由な働き方ができる可能性があります。
IT業界のグローバル企業に転職するデメリット
続いて、IT業界のグローバル企業に転職するデメリットを紹介します。
☑ 学歴や経験年数が重視されにくい
IT業界では、学歴や経験年数よりも実力が重視される傾向があり、高いスキルを保有していないと評価されないということも少なくないようです。前述のとおり、特にグローバル企業では成果主義が採用されているケースが多いため、この傾向は日本企業に比べても高い可能性があります。
☑ IT業界の最新知識を継続して勉強する必要がある
成果主義を基準に評価される実力社会で活躍するためには、自分のスキルレベルを上げ続けることが重要でしょう。IT業界は常に変化しており、IT関連の技術は日々進歩しています。そのため、自身の知識を常にアップデートするための継続した勉強が必要となってくるでしょう。
IT業界のグローバル企業への転職に成功する方法
ここでは、IT業界への転職に成功する方法を、未経験者と経験者に分けて紹介します。
IT業界の未経験者が転職に成功する方法
未経験でIT業界を目指すのは難しいと考えられがちかもしれませんが、職種によっては未経験でも転職が可能な場合もあります。特に、営業職・事務職・マーケティング担当は、IT業界での経験がなくても職種経験があれば転職できるケースが多いようです。
また、プログラマーやシステムエンジニアが不足している企業もあり、そこでは未経験でも求人を募っている場合もあります。未経験者に対しては入社後に研修などを行って、技術向上のためのサポートを実施する企業もあります。
IT業界の経験者が転職に成功する方法
国内のIT業界は、常に人材が不足している傾向にあるため、経験者の需要は高く、比較的転職における好機が望める業界の一つといってよいでしょう。自分のスキルの棚卸をし、そのスキルの評価・分析を行いましょう。そうすることで、自分をより深く理解でき、企業が求めている人材と自分がマッチしているかを判断することができるでしょう。
IT業界の外資系・グローバル企業への転職に失敗する一因
次に、IT業界の外資系・グローバル企業への転職で失敗する一因となるものについて解説します。
☑ 求人内容と自身のスキルレベルが合っていない
繰り返しになりますが、IT業界は実力主義の業界であるとされており、企業側の求人内容と自身のスキルレベルが合わないことで採用が見送られることもあります。
既にあるスキルだけでなく、そのスキルを磨き続けられるか、また語学・コミュニケーションスキル、マネジメントスキルといったサブスキルも併せて重視されることもあります。IT関連の技術は日々進歩しているため、常に新しい情報を得ようとする向上心が同時に求められるようです。
☑ 転職理由が明確でない
これは、IT業界や外資系・グローバル企業に限った話ではありませんが、転職理由が明確でない場合、採用が見送られることがあります。何がしたくて転職しようとしているのか、今後のキャリアプランをどう考えているのか、なぜこの会社を選んだのかなど、転職理由を明確にし説明できるようにしておきましょう。
☑ 企業が求める人材を理解していない
これも、IT業界やグローバル企業に限った話ではありませんが、企業が求める人材を理解していないと、採用に結びつかない可能性が多いようです。あらかじめ企業情報をしっかりと調べ、企業が求める人材と自分のスキルやスタンスがマッチしているかを判断しましょう。
外資系・グローバル企業は求人の職務要件を明確に定めているケースも多いので、自身が保有している知識や経験、スキルがその要件を満たしているか確認するのは大切なことのひとつです。
IT業界の外資系・グローバル企業への転職前にやっておくとよいこと
最後に、IT業界のグローバル企業への転職を希望する人が、転職活動の前にやっておくとよいことを解説していきます。
☑ IT業界の情報を集め十分に理解する
IT業界についてきちんと理解するために、情報を十分に集めておいた方がよいでしょう。勉強会や交流会に参加したり、転職経験者の話を聞いたりすることをおすすめします。
☑ ITスキルを上げる
最新情報に常に意識を向け、ITスキルを向上させておくとよいでしょう。代表的なスキル、資格は以下のとおりです。
情報処理技術者試験
情報処理技術者試験は、経済産業省が認定する国家資格であり、高く評価している企業が多い資格です。
情報処理技術者試験は、大きく以下の2つに分かれます。
1. 情報処理技術者試験
2. 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)試験
これらの試験には多くの資格がありますので、自分に合った資格を取得するとよいでしょう。
それぞれを少し具体的にご紹介します。
1. 情報処理技術者試験は、IT人材を育成することを目的としています。
入門的な試験は、IT事業における基本的な業務を安全に遂行するためのもので、「ITパスポート試験」と「情報セキュリティマネジメント試験(SG)」が該当します。
次のレベルは「基本情報技術者試験(FE)」で、情報処理技術者としての基本的な知識や技能を確認する試験です。
その上のレベルの「応用情報技術者試験(AP)」は、応用的な知識や技能を確認する試験です。
さらに、ステップアップした技能や知識を得たい方のためには、「高度試験」と分類される8種の試験があります。
一方、2. 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)試験は、2016年に国家資格として認定された資格で、増加するサイバー攻撃の対策を責務とする人材のための資格です。
試験は、「情報処理安全確保支援士試験(SC)」の1種類です。
プログラミング言語
JavaScript・Java・PHPなどのプログラミング言語は、習得しておけばプログラマーとしての活躍が期待できます。また、マークアップ言語であるHTMLや、スタイルシート言語であるCSSも習得しておくとよいでしょう。
まとめ
IT業界は今後人材不足が加速するとも言われており、グローバル企業におけるIT人材の需要も高まっている傾向にあります。またIT業界は、未経験でも職種によっては転職が可能なケースもある業界です。常に向上心と好奇心を持ち、自らのスキルアップをはかることで、キャリアアップの可能性は広がるでしょう。
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