当日のウェビナーはYoutubeでご覧いただけます。
今回のウェビナーでは株式会社WACULのHR部門より池田真実さんをスピーカーにお迎えし、「リモートワーク時代における成功の秘訣 〜モチベーション維持、社内コミュニケーション、メンタルケアまで〜」をテーマにトークセッションを開催しました。
セッションでは、事前に皆さまからいただいた質問をもとに、リモートワークに関わる「コミュニケーション」「モチベーション」「メンタルヘルス」の3点に焦点を当て、一問一答形式でディスカッションしていきました。
Q1:在宅勤務におけるコミュニケーションの取り方(Communication)
オフィスで上司やメンバーと対面する機会が少なく、コミュニケーションが十分でないと感じています。
まだ入社して間もないので、早くチームに馴染む方法を教えてください。
池田さんによると、WACULではコロナ禍によるリモートワークに非常に早く対応し、社員にもすぐに浸透したとのこと。
これは「システム志向」という行動指針に基づき、効率・生産性を意識して取り組まないと達成できない目標を各自が持っているため、普段からシステム化が整った環境だからこその結果だからだそうです。
そうした中で、WACULではコロナ前後でコミュニケーションの機会に変化があったといいます。
コロナ前のコミュニケーション例
・入社前の会食
・他部署と交流するシャッフルランチ
コロナ禍でのコミュニケーション例
・Web飲み会
・毎日/週1回の1on1のミーティング(以前は月1回程度)
池田さんによると、在宅の中でコミュニケーションに成功している人には、自分を知ってもらおうと積極的にアクションを起こしているという特徴があるそうです。
新入社員が他の社員を知りたいと思う以上に、周りの社員も新入社員のことを知りたいものです。
用意された機会に従うだけではなく、自分から積極的に発信し、セルフブランディングをすることがチームや会社に早く馴染む秘訣。
また、誰とコミュニケーションを取ればうまく立ち回れるかを早期にキャッチアップすることも重要です。
社内コミュニケーションにスピード感があり、アクションの手数が多い人はコミュニケーションに成功しているのではないでしょうか。
まずは恐れずに、行動を起こすことが大事です。
今からでもできるコミュニケーション術!
・Slackなど、社内コミュニケーションツールでの出現率を高める
・話してみたい人に自分から声をかけてWeb飲みを企画する
・活躍している人にメールやチャットで話を聞く
Q2:在宅勤務におけるモチベーション維持の方法(Motivation)
在宅勤務を余儀なくされています。だらけないようにしたいところですが、モチベーションの維持が難しいです。
どうすれば生産性が上がりますか?
WACULでは自宅をオフィス環境に近づけるため、オフィスで使用しているツールを必要とする社員に郵送で貸し出したそうです。
このように、環境・ツールを整えることで生産性が上がる例もあります。
生産性が上がるツールの利用例
・机を新調する(床に座る体勢では長時間集中しづらい)
・デュアルディスプレイを置く
その一方、在宅、職場どちらでもモチベーション維持方法は基本的に変わらないのでは、というご意見も。
いつまでに、どうなっていたいのかという、To DoからTo Beに落とし込むなど、目的意識を持つことや、人の集中時間の限度といわれる1時間はしっかり走り切るなど、自分の中でルールを作ることが大切です。
行動によるモチベーション維持
・仕事にメリハリをつける
・自分の長期的目標を思い返す
・小さなことでもアウトプットし続け、成果が見えるようにする
誰もが自分の業務を100%理解しきっているわけではありません。
業務を把握・再設計したうえで改善すると、効率化が可能になります。
生産性を上げるために必要なのは、目の前の業務に向き合い、まず理解することです。
在宅勤務で空いた時間に自分のミッション領域における周辺業務や部署とのかかわりなどを整理してみましょう。
そうすることで生産性が上がり、さらに空いた時間で自分の時間や新しいことにチャレンジする余力が生まれます。
Q3:在宅勤務時のメンタルケアやストレス対処方法について(Mental Health)
コロナによる在宅勤務の影響で仕事や生活に大きな変化があり、すごくストレスを感じています。
この状況に合ったメンタルケアの方法はありますか?
WACULで実施した、心身の健康維持に関する社内調査では、リモートワーク時のリフレッシュ方法の回答として、積極的に体を動かすことが共通して多かったそうです。
リモートワークにより通勤時間がなくなったことで、物理的なオン・オフの切り替えが難しくなりました。
心のオン・オフの切り替えるためには、PCの前から去る物理的な機会を作り、体ごと切り替えることが重要です。
体を動かすリフレッシュの例
・部屋を掃除する
・始業前に散歩をする
・ラジオ体操をする
特に既婚者やお子さんがいる場合、在宅勤務にポジティブなケースも多いようですが、一方で、職場と息抜きする空間が同じ場所なために、ストレスが溜まっていく場合も多いようです。
コロナ禍においてはエンタメ要素が減っていきますが、読書や料理といったちょっとしたことでも、新たなもの・ことに取り組んでみると、リフレッシュに繋がりることもあります。
また、子育てをしている方の特別な取り組みについて池田さんから「家族はプロジェクトメンバー」という言葉もありました。
家族間で話し合い、お互いの環境や時間をリスペクトし、その中で子育ても仕事もプロジェクトとして協力し合って達成していくことが大切です。
また、子育ての時間があることで、仕事にメリハリがつくという捉え方もできます。
子育てへの取り組み例
・カレンダーを共有してお互いが集中したい時間帯を調整し、子どもと仕事の時間をお互い回していく
・子どもに関するタスクを書き出してルーティーン化し、自分の休憩時間に消化する
・子どもにもTo Doを課し、横並びで一緒に勉強や仕事をする
その他の質問 (Free Q&A Session)
最後には視聴者からもいくつか質問が挙がり、その解決方法についてディスカッションが行われました。
全体を通して、誰かが行動を起こすのを待つのではなく、自ら積極的にアクションを起こすことがポイントだといえるでしょう。
Q.まだ対面で会っていない上司とどのようにコミュニケーションをとれば良いか?
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コンスタントに連絡が取れる手段を聞く
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数分でもいいので毎日どこかで話す時間を作ってもらう
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人事担当者に連絡し、上司とのコミュニケーション手段について相談してみる
モノに頼りすぎず、自分の心を大切に
ポジティブなモチベーションを維持するためには、生産性だけにとらわれず、自らの目的を思い返すことが大切です。
環境やモノだけに頼らず、自分の心持ちを第一に行動してみましょう。
また、コミュニケーションにおいては用意された環境を利用するだけではなく、自ら動き、発信していく力が重要です。
新しい物事を取り入れることも大切ですが、それは本質ではありません。
本質的なことや大事にしなければいけないことは、コロナ前後で変わりません。
自分の本質を見失うことなく、中長期的な目線を持ち、この環境だからこそできることを考えて前に進んでいきましょう。
最後に、お忙しい中ご参加いただいた株式会社WACULの池田真実さん、そしてご参加いただいた全てのリスナーの皆さま、本当にありがとうございました。