外資系・グローバル企業における、2021年の中途採用見通し調査

2021年03月04日

8割のグローバル企業が中途採用を実施 3割は昨年より採用を増加
採用人数増加予定の職種上位は、「ITエンジニア」「営業」「マーケティング」

日本最大級のグローバル人材に特化した人材紹介会社 エンワールド・ジャパン株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:ヴィジェイ・ディオール)は、 2021年の中途採用の見通しについて外資系企業および日系グローバル企業にアンケートを実施し、303社から回答を得ました。

 

調査結果 概要

  • 8割の企業が2021年に中途採用を実施。 「IT・通信」「医療・製薬」業界では9割以上
  • 中途採用理由の第1位、外資系企業では「退職者の欠員補充」、日系企業では「既存事業の拡大」
  • 中途採用の人数は「2020年と同等」が最多で38%、次いで「増加」が33%
  • 中途採用人数、増加の理由、第1位は「2020年よりも事業拡大や売上高の目標が高い」
    採用人数増加予定の職種上位3位は「ITエンジニア」「営業」「マーケティング」
  • 中途採用人数、減少の理由、第1位は外資系企業「退職・休職による欠員がない/少ない」日系企業「経済や事業の先行きが不透明」
  • 8割の企業が、「緊急事態宣言による中途採用状況の変化はない」

 

結果解説

人材紹介事業部 統括部長/ヴァイスプレジデント 狐崎 壮史

 

人材紹介事業部 統括部長/ヴァイスプレジデント 狐崎 壮史
2020年のコロナ禍でも採用が堅調だったIT・デジタル、医療分野において、今年も「中途採用を実施する」と回答した企業の割合が高くなりました。企業のDX推進が進む中で、エンジニアやサイバーセキュリティ関連の人材需要は増加の一途をたどるでしょう。新型コロナを背景とする不景気の状況下でも、企業の売上を作るための営業の需要は常に高い水準を保っています。

コロナ禍での企業の対応やスピード、リモートワークへの移行や適応力など、転職希望者が転職先を選定する目線も厳しくなっています。企業が優秀なグローバル人材を採用するためには、会社の理念や姿勢など、転職希望者が共感できるメッセージを含めた、企業の情報発信が重要になっています。

 

調査結果 詳細

1. 8割の企業が2021年に中途採用を実施。「IT・通信」「医療・製薬」業界では9割以上 (図1、図2、図3)

「2021年に中途採用を行う予定ですか」と伺ったところ、81%が「行う」と回答しました。(外資系企業:77%、日系企業:86%)業界別でみると、「IT・通信」(95%)、「医療・製薬・ライフサイエンス」(91%)で「採用を行う」と回答した割合が高くなりました。(※回答数が10以下の業界を除く)

 

【図1】2021年に中途採用を行う予定ですか。

 

図1

 

【図2】2021年に中途採用を行う予定ですか。(従業員数別)

 

図2

 

【図3】2021年に中途採用を行う予定ですか。(業界別)

 

図3

 

2. 中途採用理由の第1位、外資系企業では「退職者の欠員補充」、日系企業では「既存事業の拡大」(図4、図5)

「中途採用を行う」と回答した企業にその理由を伺ったところ、第1位は外資系企業で「退職者の欠員補充」(外資系企業:75%、日系企業:56%)、日系企業で「既存事業の拡大」(同:53%、76%)となりました。

中途採用を行わない理由の第1位は、「新型コロナウイルスの影響による採用凍結」(同:47%、40%)でした。日系企業では、「退職・休職による欠員がない」「経済や事業の先行きが不透明」「新型コロナの影響で事業を縮小している」が同率一位となりました。

 

【図4】「2021年に中途採用を行う」と回答した企業に伺います。中途採用の目的は何ですか。(複数回答可)

 

図4

 

【図5】「2021年に中途採用を行わない」と回答した企業に伺います。その理由は何ですか。(複数回答可)

 

図5

 

3. 中途採用の人数は「2020年と同等」が最多で38%、次いで「増加」が33%(図6、図7、図8)

「中途採用人数は、2020年と比べてどう変化する予定ですか。」と伺ったところ、最も多かったのは「2020年と同等」で38%(外資系企業:37%、日系企業:39%)、次いで「増加」で33%(同:28%、37%)でした。「増加」は、日系企業が外資系企業の回答を9ポイント上回りました。増加の割合で最も多かったのは、「20~29%」でした。(同:24%、26%)

 

【図6】中途採用人数は、2020年と比べてどう変化する予定ですか。

 

図6

 

【図7】「2020年と比べ中途採用人数を増加する」と回答した企業に伺います。2020年と比較して、どの程度の中途採用人数の増加を見込んでいますか。

 

図7

 

【図8】「2020年と比べ中途採用人数を減少する」と回答した企業に伺います。2020年と比較して、どの程度の中途採用人数の減少を見込んでいますか。

 

図8

 

4. 中途採用人数増加の理由、第1位は「2020年よりも事業拡大や売上高の目標が高い」 採用人数増加予定の職種上位は「ITエンジニア」「営業」「マーケティング」(図9、図10)

「2020年と比べ、中途採用人数を増加する」と回答した企業にその理由を伺ったところ、第1位は「2020年よりも事業拡大や売上高の目標が高い」でした。(外資系企業:56%、日系企業:63%)コメントも一部紹介します。

また、採用人数を増加する予定の職種を伺うと、第1位「技術・エンジニア(IT・Web・通信系)」(同:41%、65%)、第2位「営業・MR」(同:44%、50%)、第3位「マーケティング・企画・広報」(同:35%、35%)でした。

 

【図9】「2020年と比べ中途採用人数を増加する」と回答した企業に伺います。その理由は何ですか。(複数回答可)

 

図9

 

▼「 2021年の中途採用人数を増加する」と回答した企業のフリーコメント

  • 新たな成長戦略の重点市場として、日本がノミネートされている(外資系企業、IT・通信、1,000人以上~5,000人未満)
  • 好調な業績による組織拡大(外資系企業、IT・通信、100人以上~300人未満)
  • 定年退職の増加(外資系企業、製造業・工業・自動車、300人以上~1,000人未満)
  • 事業レベルが高くなり、より優秀な人が必要なため(日系企業、IT・通信、300人以上~1,000人未満)
  • 新しい開発を進めるため(日系企業、製造業・工業・自動車、100人以下)
  • 研究規模が拡大するため(日系企業、医療・製薬・ライフサイエンス、100人以下)

 

【図10】どの職種の中途採用を増加する予定ですか。(複数回答可)

 

図10

 

5. 中途採用人数減少の理由、第1位は外資系企業「退職・休職による欠員がない/少ない」、日系企業「経済や事業の先行きが不透明」(図11)

「2020年と比べ、採用人数を減少する」と回答した企業にその理由を伺ったところ、第1位は外資系企業で「退職・休職による欠員がない/少ない」 (外資系企業:48%、日系企業:7%) 、日系企業で「経済や事業の先行きが不透明なため、最低限の採用にとどめている」(同:39%、53%)となりました。一部コメントも紹介します。

 

【図11】「2020年と比べ中途採用人数を減少する」と回答した企業に伺います。その理由は何ですか。(複数回答可)

 

図11

 

▼「2021年の中途採用人数を減少する」と回答した企業のフリーコメント

  • 採用が制限がされており、欠員の補充採用もリージョナル、または、グローバルの承認が必要(外資系企業、製造業・工業・自動車、300人以上~1,000人未満)
  • 新規部門人員と補充採用のみ実施予定(外資系企業、小売り・消費財、1,000人以上~5,000人未満)
  • 日本支社については、現状、積極的な増員が指示されていない。顧客からの要求により、採用の検討を進める予定(外資系企業、製造業・工業・自動車、100人以下)

 

6. 8割の企業が、緊急事態宣言による中途採用状況の変化はない(図12)

「2021年1月に発令された二度目の緊急事態宣言により、中途採用の状況に変化はありましたか。」と伺ったところ、82%は「変化なし」と回答しました。(外資系企業:84%、日系企業:79%)

変化があった企業の回答で最も多かったのは、外資系企業で「選考のスピードをスローダウン」(同:7%、1%)、日系企業で「対面面接をオンライン面接に変更」(同:2%、11%)でした。一部コメントも紹介します。

 

【図12】 2021年1月に首都圏に発令された二度目の緊急事態宣言により、中途採用の状況に変化はありましたか。

 

図12

 

▼緊急事態宣言下での中途採用状況に関するフリーコメント

  • 2020年の緊急事態宣言以降、最終面接以外は原則オンラインで行うことにしている(外資系企業、医療・製薬・ライフサイエンス、変化なし)
  • 一時的にオファーを出すタイミングは遅らせたものの、選考そのものは変わらずに進めている(外資系企業、医療・製薬・ライフサイエンス、選考のスピードをスローダウンした)
  • 前回の緊急事態宣言により体制が整っていた(日系企業、製造業・工業・自動車、変化なし)
  • 全ての採用プロセスはリモート化しているので影響をうけることはない(日系企業、製造業・工業・自動車、変化はない)
  • エンジニアの派遣事業を展開しており、常駐先のプロジェクトの状況により変動する為、一時的に採用を全て停止した。(日系企業、IT・通信、一時的に、中途採用を全て停止した)
  • 採用ポジションを厳格化した(日系企業、マスコミ・出版・広告、今後の採用計画を再検討し始めた)

 

 

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【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:303社
調査実施期間:2021年1月15日~1月21日
回答者所属企業:外資系企業社員 52%、日系企業 48%
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▼ニュースリリース ダウンロード
20210304_外資系・グローバル企業における、2021年の中途採用見通し調査

 

エンワールド・ジャパンについて(https://www.enworld.com/)
1999年に創業した、アジア太平洋地域4ヵ国に拠点のある、グローバル人材に特化した人材紹介会社です。外資系企業・日系グローバル企業の、ミドル~ハイクラスのポジションの採用支援を専門としています。正社員、エグゼクティブ人材紹介、プロフェッショナル人材派遣、採用代行サービス(RPO)を通し、あらゆる方面から人材採用や転職に関する支援を行っています。

 

【本ニュースリリースに関するお問合せ先】
エンワールド・ジャパン株式会社 広報担当
Email : enworld-pr@enworld.com
東京都中央区京橋3-1-1東京スクエアガーデン12階
TEL:03-4578-3521

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