オンラインでも伝わる プレゼンテーションのコツ PRESENTATION PLANNING 主宰 プレゼンテーションプロデューサー 高橋恵一郎氏

効果的なプレゼンの為にできること。

新型コロナウィルスの流行拡大により、Zoom、Skype、TeamsなどWeb会議サービスでの打ち合わせが日常的になりました。オンライン上でのコミュニケーションが主流となった現在、みなさんは自分の上司や部下、取引先やお客様に対して効果的にプレゼンができているでしょうか。

今回は、オンラインプレゼンの基本、オンラインだからこそ気をつけるべきポイントを、プレゼンの「内容設計」「資料作成」「実践練習」まで、さまざまなニーズに応える「PRESENTATION PLANNING」主宰、プレゼンテーション・プロデューサーの髙橋 惠一郎氏に話を聞きました。

PART
#1

プレゼンテーションの本質は相手をつかみ、動かすこと

はじめに プレゼンテーションの本質はオンラインでも変わらない

「プレゼンって何だと思いますか?」と聞くと、大体の人は「自分が考えていることを伝えること」と答えます。でも、これだとプレゼンの本質的な定義とは言えません。

プレゼンの目的は、聞き手を動かして何か商品を買ってもらう、企画や提案を通してもらいたいなど、行動を起こしてほしいというのが根底にあります。自分の考えを伝えた結果、相手がアクションを起こしてくれないと、そのプレゼンは成功したということになりません。

僕が定義しているプレゼンは、ずばり「自分の考えを伝えて、聞き手に変化を求める行為」です。

この流れができて、やっとプレゼンと言えます。

目指すは「プレゼンテーション3.0」

プレゼンテーションはビジネスに欠かせないスキルですが、聞き手が主役になっていないプレゼンテーションを知らず知らずにしてしまっている人もいます。
僕はプレゼンを説明する時に「プレゼンテーション3.0」という言葉を使って表現しています。「3.0」があるということは「1.0」「2.0」もあるわけです。1つずつ見ていきましょう。

よくやってしまうのが「プレゼンテーション1.0」です。これは聞き手のことを全く気にせず、自分の話したいこと話したいことだけ自分のペースで話しまくるプレゼンです。いまでも「プレゼンは自分の話したいことを話す場だ」と思っている人もいます。

聞く立場になるとわかりやすいですが、プレゼンターが一方的に話を進めてしまうプレゼンだと、聞く気にならないのではないでしょうか。そうなるとゴールであるはずの「商品を買ってもらう」や「企画・提案を通してもらう」という目的が達成できなくなってしまうことになるわけです。

「プレゼンテーション2.0」は、聞き手のことを意識しながら話すので相手にちゃんと内容が伝わるプレゼンです。しかし「内容が伝わる」だけではプレゼンのゴールは達成できません。「内容が伝わる」ことはもちろん、プレゼンを聞いた人が製品やサービスにメリットを感じ、行動に影響するかまで求められています。

それが次のステップである「プレゼンテーション3.0」。
自分の考えを伝え、相手を動かすことができるプレゼンです。「プレゼンテーション3.0」を目指しましょう!

相手を動かすプレゼンの基本型「SWP法」

プレゼンの基本の型は、僕が提示するSWP法(スーパーホールパート法)という方法を推奨しています。元々「ホールパート法」という話法があって、これは「Whole」(相手に伝えたい結論)を話の冒頭で提示し、それについての「Part」(詳細)を説明していき、最後にもう一度、「Whole」(最終的な結論)に戻って話を締めくくるという型です。

それにもう一匙加え、パワーアップさせたのがSWP法です。
下図のようにSWP法では「導入」→「要点」→「詳細の前振り」→「詳細A、B、C」→「詳細の振り返り」→「要点」→「具体案」という流れで話を進めていきます。大体のサービスや製品、企画やアイデアのプレゼンなら、この方法でまかなえます。

では、このSWP法を使って実際に時計のプレゼンをやってみましょう。

導入
このプレゼンは、時計を求めていらっしゃる方にはとても有効な情報になると思うのでぜひ聞いてください。
要点
これは海外の某家具量販店の「公園の時計」という商品です。この時計がなぜ良いのか、これから三つの理由をお話しします。
詳細の前振り
一つ目がデザイン、二つ目が性能、三つ目が価格です。では、この三つについて、時計のプレゼンを行います。
詳細A・B・C
まず一つ目のデザインです。見てお分かりの通り、この時計は、公園にある時計がモチーフ、スタイリッシュでかわいらしいです。高さは約15センチ、僕もデスクの上に置いていますが、邪魔になりません。
二つ目の性能についてです。小さな雑貨みたいなので、ちゃんと動くか不安でしたが、時間もずれないし、しっかり働いてくれて性能もばっちりです。
最後に三つめ、値段です。こちら定価600円なのですが、今セール中で300円で販売されています。300円でこんなにデザイン性の高い時計が手に入るなんて驚きですね。
詳細の振り返り
以上、デザインが可愛くておしゃれ。二つ目性能もばっちり、三つ目価格も低価格で手に入りやすい時計、ぜひみなさんにオススメしたいと思います。
要点
この時計は家具量販店のサイトからオンライン購入できますが、単品だと配送料がプラス1000円程度と、商品より配送料のほうがかかってしまうことになります。とはいえ、店舗数が限られているため、なかなか買いに行けないという方もいらっしゃるかと思います。
具体案
そういう方にはぜひフリマアプリをおすすめします。実はぼくもこちらをフリマアプリで購入しました。アプリだと650円ぐらいで購入可能です。交通費や時間を考えればそちらの方が安いと思います。気になる方はぜひフリマアプリを見てみてください。
PART
#2

相手を動かす「プレゼンテーション3.0」の準備と実践

準備編 プレゼン資料作成のルール

プレゼンの資料は「なるべくシンプルに」を推奨しています。「スライドはプレゼンターの話を補助するもの」だからです。スライドは読ませるのではなくて、さっと見てもらう程度で、基本的に話に集中してもらう。これが一番理想的なプレゼンです。
スライドを読み始めると、聞き手はプレゼンターの話を聞かなくなるので、これだと意味がありません。スライドはシンプルにして、聞き手に話について来てもらうというのが鉄則です。

資料はシンプルに。
「ワンスライド=ワンメッセージ」

聞き手にとって大切な内容を1枚のスライドに1つのメッセージだけを記載する「ワンスライド=ワンメッセージ」を基本とします。さらにそのメッセージは短くシンプルなメッセージで表現するのがおすすめです。パッと言い切る潔さがあると聞き手も迷子になりづらいです。

「ノットファクト・バットメッセージ」

もう一つ気にかけてほしいのが「ノットファクト・バットメッセージ」というルールです。たとえば「このカーディガンは6000円で売れました」というスライドがあるとします。

これを見ても聞き手は「だから?」となります。ではどうするかというと、そこに少しばかり「物語」を加味するわけです。「このカーディガンは古着屋では1200円で買い取りと言われましたが、フリマアプリを使ったら、なんと6000円で売れました」という感じです。このようにファクトだけじゃなくて、物語性のあるメッセージを書くことによって、より聞き手に興味や関心を持ってもらえます。

目次や中表紙を使って、聞き手に流れと現在地を示す

内容の流れを示すには「導入を伝えるスライド」→「要点を伝えるスライド」→「前振りの目次」という順で、見せていきます。そして書籍でいうところの中表紙のような「補助スライド」を使って、これから説明する内容の見出しを提示します。

そうすると、「いま話が切り替わったな」と聞き手も、目次と照らし合わせてプレゼンの"現在地"を把握しやすくなります。また、ページにヘッダーを入れておくと、よりわかりやすくなります。

聞き手をちゃんとついてこられるようにするのがプレゼンターの大事な役目です。

資料のカラーは4色まで

資料に使う色は4色まで、とお伝えしています。文字の強弱や色数が増えると視覚的に混乱してしまうからです。背景は文字が見やすい白、文字を黒にしたら、残り使えるのは2色です。そして文字の強弱もシンプルにします。

資料づくりにとても時間をかける人も多く、実際困っておられるので、そういう意味でもシンプルにつくることをおすすめしています。

プレゼン練習、進行用のメモ・原稿づくりは
箇条書きでOK?

理想を言うと、原稿を持たずに空(そら)で読めるようになるまで練習するのが一番です。
プレゼン資料を見れば自分が話すことを、さらさら話せるようになるまで練習しておきましょう。自分が話す内容が自然に頭に浮かんできて、聞き手の方を見ながら話せるようになるぐらい、中身を自分の中に落とし込んでおく。簡単にいうと「演技力」みたいなものです。

実際は、プレゼンを練習する時間を多くとれないという方もいらっしゃるでしょう。
そんなときは進行用の箇条書きメモを準備する人が多いと思います。箇条書きのメモで淀みなく話すことができればよいのですが、個人的には、箇条書きだと流れが悪くなり、ぶつぶつと情報を羅列し、ただ読み上げるだけのプレゼンになってしまうパターンが多いように感じます。進行用の原稿をつくる際は、箇条書きではなく、話し言葉で書くことをおすすめしています。

特に大きな企業の役員など、上層の階層の人たちに向けてプレゼンする時などは、メモだけを持って臨むより、作り込んだ原稿(脚本のような)を手元に置き、しっかり読みながらプレゼンをしたほうが断然クオリティが上がります。プレゼンをする相手や、プレゼンをする規模など状況に応じて、やり方を適宜変えていく姿勢も大事だと思います。

あとは言葉と言葉の「間」のようなものもとても重要です。
トークスキルの高いタレントや司会者、芸人も「間」をとても大事にしています。「間」を置くことで、聞き手も話のポイントを掴みやすくなります。

オンラインプレゼンの練習に最適なのは?

冗談に聞こえるかもしれませんが、オンラインのプレゼンに苦戦している人がいるなら、一度YouTubeをやってみるといいと思います。
YouTubeは、かなり高いプレゼン力が必要です。自分の得意なことを話したとしても、要領を得ないとすぐに離脱されてしまいます。内容の選び方や面白さはさることながら、どういう順番で話をするかもきちんと組み立てないといけませんし、演技力のようなトークスキルも求められる。さらにカメラ目線で話さないとならない。
YouTubeはオンラインプレゼンで必要なエッセンスが全て詰め込まれています。

「さすがにYoutuberはちょっと...」という人も多いでしょうから、その場合Zoomのレコーディング機能を使うのもおすすめです。レコーディングで、自撮りしてみれば自分を客観視できます。自分の口クセなども発見できて良いプレゼンの練習になると思います。自分を見るのは恥ずかしいと思いますが、とても簡単な練習法なのでぜひ一度試してみてください。

実践編 プレゼンの成否を決める大事な要素は「信頼感」と「好感」

プレゼンで大切な要素として、大事にしてほしいのが「コンピタンス」(信頼感)と「ライカビリティ」(好感)の二つの軸です。これらを「印象管理」と呼んでいます。
信頼感がなければ誰も話を聞いてくれませんが、信頼感だけでは足りません。結局のところ、人は相手のことが好きか嫌いかで、話を聞くかどうかが決まってきます。好感度というのはとても大事なのです。

たとえば言葉遣い一つで好感度に変化を与えることも可能です。
話はじめは、まず信頼感を持ってもらうことが大切です。しっかりと丁寧な言葉づかいで話し、途中から段々カジュアルな表現を入れたり、言葉遣いも少しフランクにしていったりすると、相手の反応が変わってくるのがわかります。真面目で硬い口調だけで話続けてしまうと、壁があるように感じられてしまう場合もありますので、その辺りは臨機応変に対応してください。

また、笑いやユーモアのような要素も場を和ますのに役立ちます。
僕が研修やセミナーなどで自己紹介をやる時に、お決まりのパターンがあります。「僕は学生の時にセブンイレブンのアルバイトの面接で落ちたことがあって...」「なぜかと言うと、元々はコミュ障で人と話すのが苦手だったからなんです」というエピソードです。プレゼン講師の仕事をしているので、みなさんびっくりされます。このギャップが笑いや親近感を生み出します。誰かを馬鹿にして笑いを取るパターンはNGですが、自分をちょっと落とす話っていうのは、誰も傷つけません。自分を落として笑いを取るユーモアは、良い雰囲気や親近感を生みます。
笑いはプレゼンテーションにおいても潤滑油だと思います。

プレゼンターの一方通行にしない。
双方向のコミュニケーション

導入部分で聞き手を集中させることで、プレゼンの流れをつくることができます。
一挙に集中させたいなら、導入部でいきなり質問をしてしまうという手もあります。質問を投げかけることで聞き手は自然と答えを考えます。すると必然的にプレゼンに集中してもらうことができます。

他には、インパクトのある数字を出して興味や関心を引き付けるというテクニックもあります。先ほどのプレゼンの例でいうと「みなさん、この時計、いくらだと思いますか?」と投げかけて予想してもらう。「これ、なんと○○円なんです」と、驚くような値段を言う、もしくは「では、答えは後ほど発表しますね」と引っ張る形でもいいと思います。

とにかく考えさせるということがすごく大切なポイントです。聞き手を巻き込まないと、自分事として考えてくれないし、動いてくれません。「いま、話している内容はあなたたちに有益な話ですよ」と、巻き込めるかどうかが肝になってくるのです。

プレゼン中に反応がつかみづらいことがあるときは、人数が少なければ、一人ずつ声をかけてみるのもいい方法です。「みなさん、どうでしたか、役に立ちましたか?」とい聞いても、おそらく誰も答えてくれません。「ではこれからお一人ずつ当てていきますから、感想もしくは質問があればお話しください」と問い掛けます。「では○○さんからお願いします」という感じで当ててしまうと発言せざるをえなくなるので、その流れで全員当てていきます。これは質疑応答の時も使えるのでとても便利です。

オンラインプレゼンでは
視覚と聴覚のコントロールがより重要

オンラインプレゼンで特に意識が必要なのが、視覚情報と聴覚情報のコントロールです。

目線はとにかくカメラ

リアルのプレゼンだと、聴衆のことを見ながら話せばよかったのですが、オンラインプレゼンは聞き手全員の視界にみなさんの顔が正面で映っている状態です。モニターを見ながら話すと聞き手と目が合わなくなってしまいます。オンラインではカメラを見ながらプレゼンをするのがとても大切です。慣れないと難しいですが、しっかりカメラに目線を向けて話すようにしましょう。

明るさ・角度

いまはノートパソコンが主流ですが、ノート型の内蔵カメラを見ようとすると、カメラは目線より下にあるため、どうしても覗き込むような形になります。聞き手にとっては、プレゼンターから見下ろされているようで、圧迫感を感じることもあります。カメラを自分の目の高さより、少し上の位置にセットしたほうが顔映り、印象が良くなります。そして、画面内でも身振り手振りの表現が伝えられよう、上半身まで映せる構図にしましょう。
そのためにもカメラはパソコン内蔵のものではなく、外付けカメラを用意することをおすすめします。カメラ単体なら、角度や位置も調整できますし、性能が良ければ画面越しの見た目も良くなります。

もう一つコツを言えば、みなさんあまり利用されていませんが、ライトを使ったほうが、画面が明るくなります。リングライトが一つあるだけで、全然印象が違います。顔の表情が明るいというのはプレゼンを行う上で、とても重要な要素です。

背景を気にするなら?

バーチャル背景の是非については明確なマナーやルールがあるわけではないですが、部屋の中の生活の様子がわからないようにするために使うのはよいと思います。
プレゼンのときは、ビジネスライクな背景、たとえばオフィスの空間などを使うと雰囲気が出ると思います。バーチャル背景を、よりくっきりさせたいなら「クロマキー」を使うといいです。髪の毛の切り抜きなどの不自然さが消えます。折りたためるタイプの「クロマキー」なども販売されていますので、興味のある人は試してみてください。

オンラインでは画質よりも聴覚が大事

マイクもできれば外付けのものを使った方がクリアな声が聞こえます。Macの場合はカメラやマイクの性能もよいですが、Windowsのノート型に内蔵されているマイクは性能があまりよくありません。オンラインでのプレゼンを頻繁に行うなら、映像よりも音質のほうが重要になりますので、マイクにはお金をかけたほうがいいと思います。

僕はプレゼンをする時は、最初に聞き手の方には「マイクをオフにしてください」とお願いしています。相槌やキーボードの打鍵音などが入ると、ZOOMの音声にノイズが発生してしまいます。質問がある人もいるでしょうから「後で質疑応答の時間を取りますので、プレゼンの最中はマイクをミュートでお願いします」と一言挟めば問題ありません。

使える!オンラインプレゼンおすすめのZoom機能

聞き手の集中力をキープするには、プレゼンターからの一方通行にしないことです。そんなときオンラインで使えるZoom機能をご紹介します。

チャット機能

チャット機能を使うと、聞き手にも参加してもらえるので双方向でやり取りすることができます。「聞きたいことがあれば、チャットに書き込んでくださいね」と伝えれば、プレゼンを進行しながら聞き手も参加することができます。
やはり一方通行で聞かされるよりも自分の意見を聞いてもらう方が、断然プレゼンの満足度が向上します。

投票機能

あらかじめ質問や選択肢を用意しておく必要はありますが、投票機能を使うとクリック一つでその場にいる人の反応が明らかになるので、一気にライブ感が増すのでおすすめです。

スポットライト

ZOOMのスポットライトという機能を使うと資料の一部を指し示したりできるので、プレゼンをするときにとても便利です。

画面共有

画面共有についても、ちょっとしたコツがあります。
ミーティングコントロールにある「画面の共有」をクリック、「詳細」タブを選択し「画面の部分」→「画面の共有」の順にクリックすると、デスクトップの一部を拡大して共有することができます。この機能はあまり使っている人がいないと思いますが、おすすめです。

温度感を掴みづらいオンラインプレゼンに
必要なマインド

新型コロナの感染拡大の影響で、テレワークが普及し、プレゼンもオンラインが増えました。
コロナの騒ぎが始まる前は、僕も研修やセミナーなどで、プレゼンはリアルでやっていましたから、いきなり全てがオンラインに変わり、正直戸惑うこともありました。

一番厄介だったのは、オンラインでは聞き手の温度感を把握しづらかったことです。いまは慣れましたが、最初は画面越しに見る聞き手の反応がわかりませんでした。ライブ感を共有できないので、相手の反応を掴み切れないのです。

僕なりに出した答えは、「気にしない」ということです。どういうことかというと、リアルな場でのプレゼンなら、ちゃんと話をしていることが伝わっているかどうかは把握しやすいです。しかし、四角いモニターの中でプレゼンをすると、必ずしもリアクションをしてくれる聞き手ばかりではないことを思い知らされます。聞き手の方もカメラを意識するからなのか、うなずくなどのリアクションをしてくれない人が結構います。下手をすると自分のカメラをオフにしてしまう人さえいます。

これまでの常識とは異なるインフラを使うわけですし、またオンライン上でのルールやマナーなども確立されているわけでもないので、想定外のことが起こるのは仕方がありません。リアクションや反応がないことを恐れていても、プレゼンする側のパフォーマンスが落ちるだけなので、「聞き手のことを意識して話はする、でも反応は気にしない」という、 "割り切り感"のような潔さが必要だと思うようになりました。

それには理由があります。セミナー中に全然、反応も相槌も笑顔もなくても、プレゼンを行った後にアンケートを取ると「すごくわかりやすかったです」などの回答が返ってくるのです。「聞いているのか聞いていないのか反応がよくわからなくても、ちゃんと伝わっている」「自分が思っているほど落ち込まなくもいい」と思ったわけです。

逆にリアルのプレゼンでもあることですが、うなずいてくれている人が必ずしも理解してくれているとも限らないし、しかめっ面をして聞いている人が理解していないということでもありません。つまり、必要以上に気にしなくてもいいということです。


最後にオンラインのプレゼンに苦戦しているみなさん、プレゼンの本質はオンラインでも変わりません。

この3点を意識して、プレゼン上手になってください。

PRESENTATION PLANNING 主宰 プレゼンテーションプロデューサー ザ・プレゼン大学 ビジネス系Youtuber 高橋恵一郎氏

2003年に早稲田大学教育学部理学科を卒業後、日立製作所に入社。官公庁をクライアントとしたシステム営業に従事する。その後、金融機関での営業企画や教育系ベンチャーでの新規事業企画を経て、2014年にプレゼンのデザインを手掛けるスタートアップにコアメンバーとして参画。同業界においては異例の「人材育成事業」を立ち上げ、事業責任者として戦略立案および推進を行う。

2016年、プレゼンテーション・プロデューサーとして独立。プレゼンのコンセプト設計・シナリオ構築や資料デザイン、伝達技術まで、プレゼンに関するトータルなコンサルティングを手掛ける。これまでに、年商数億円から数兆円規模の大企業、中小企業において、新社会人から経営者クラスまで幅広い層を対象とした指導実績がある。自身の、様々な成功&失敗体験を通じて構築した、表面的でない本質的なプレゼンメソッドが売り。

2019年にYouTubeチャンネル「ザ・プレゼン大学」を解説。書籍に『いちばんやさしい資料作成&プレゼンの教本』(インプレス)。

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