From Local to Global 新たなチャンスと可能性の世界へ

2024.10.21
From Local to Global 新たなチャンスと可能性の世界へ

Pfizer Inc.

Michaela Binder

Michaela Binder氏は、組織構造の最適化や危機管理、キャリアプログラムやモチベーションプログラムの策定、組織運営の安定化など、人事部門に25年以上携わってきました。 PricewaterhouseCoopersでコンサルタントとしてキャリアをスタートした後、CitibankのSenior HR Managerを経て、Wyethがファイザーへ統合された際にチェコ共和国・スロバキア共和国のHR Directorに就任。その職歴は自国のコンサルタントから、ファイザーのRegional Talent Acquisition Leadという現在のグローバルな役割へと至っています。 今回、Binder氏にキャリアパスの構築と奨励する取り組みについてお話を伺いました。

与えられたチャンスを掴むことでキャリアが磨かれ、それぞれの新しい扉が今の自分につながる

これまでのキャリアと現在の仕事内容について教えてください。

PricewaterhouseCoopers にコンサルタントとして入社、それから8年間、金融、医療、その他さまざまな業界の企業の人事部門で経験を積みました。そこで人事プロセスについて学び、クライアントにプロセスの開発と最適化の方法をアドバイスしながら必要な知識を学びました。

その後、クライアント側、つまりこれまでと反対の立場で経験を積もうと思い、シティバンクのローカルコンシューマーバンキング部門で2年間、プロセス改善に取り組みました。

転機は、チェコ共和国の製薬会社Wyethのヘッドハンティングを受けたことです。同社はファイザーの関連会社であり、後にファイザーに買収されました。それがファイザーとの出会いになります。

ファイザーに入社して16年目になりますが、現在は世界60カ国で人材獲得、採用、ブランディング活動を担当しています。私は自国のチェコ共和国で仕事を始めてから、60カ国の人事活動を統括するグローバルな役割を担うまでにキャリアを成長させることができました。世界中の人々に多くの画期的な医薬品を提供しているこの会社、そして製薬業界の一員であることを大変誇りに思い、日々の業務に尽力しています。 

多様性が組織のエネルギーを生み出し、公平性を高める

近年、製薬企業だけでなく、多くの企業がダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(以下、「DEI」)を経営戦略の柱に据えています。ファイザーにおけるDEIの取り組みや実践についてお聞かせください。

多くの企業がダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(多様性・公正性・包括性)を取り入れている理由はシンプルです。経営の観点から言うと、ダイバーシティは、異なる文化や背景を持つ人々が共に働くことで、チーム内に活力を生み出し、企業価値を向上させます。それが社内での信頼を構築するとともに、社外での顧客との信頼にもつながります。私自身も多様性のあるチームを率いており、今日はチームの一員である西 健太郎(ファイザー日本法人 Japan Talent Acquisition Lead, People Experience)もオンラインで同席しています。

DEIをサポートする様々な活動は世界中で行われています。様々な文化や国籍が混在する米国に多く見られますが、欧州もかなり活発になってきています。数年前、欧州では「ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン・グループ」が設立され、性別、国籍、年齢などに多様性を持つ5つのワークストリームが設けられました。

DEIがすべての関連会社に受け入れられることが重要ですが、私たちはその地域の文化も尊重しています。例えば、米国では効果的な取り組みであっても、日本では効果がない場合もあります。欧米地域で受け入れられていることが、他の国では通用しないこともあります。当社のベストプラクティスを世界中に適用していくことを心がけています。

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グローバルな環境への適応能力

成功の資質、ファイザー日本法人が求める人材像とはどんな方ですか?

グローバルな観点から見ると、グローバルチームと連携できるよう、各社員が英語に精通していることが重要です。日本語と英語は大きく異なる言語ですので、ファイザー日本法人の新入社員には英語の学習を推奨しています。

企業の価値観に照らしても、採用候補者がファイザーの価値観に合った経験を有していることは重要です。当社は、個人の勇気や卓越性、公平性に加え、世界や市場の変化に対する柔軟性に重きをおいています。AI ツールやその他の新しいテクノロジーが導入・実装される中、世界に通用する能力を活用できるよう、ファイザーは学び、成長する意欲を持つ人材を求めています。

社内公募制度と海外でのチャンス

ファイザーでは、グローバルキャリアに挑戦したい人に対し日本以外の国で働く機会、またその逆の機会も提供していると聞いています。ファイザーでの日本人社員のグローバルキャリアについて教えてください。

ファイザーは、世界中の社員に仕事の機会を積極的に提供しています。新しい機会に前向きで才能ある人材は、他の国や地域のプロジェクトで経験を積むことができます。これは、ファイザーにグローバル企業としての付加価値をもたらします。

日本人はもともと控えめな性格なので、ファイザーのグローバルオフィスで募集されるポジションに応募するには、まず自信を高める必要があります。他の国に比べると、社内公募でグローバルポジションに応募する日本人社員はそれほど多くはありませんが、チャレンジすることを奨励し、海外転勤の機会を積極的に推進しています。

ただ、その国の文化にもよると思います。自国で働くことに満足し、世界中を転々としていく必要性を感じない人もいますし、それはそれで全く問題ありません。

グローバルな言語-英語とDEI

海外企業で働く人には、キャリア形成の一環としてグローバルな活躍を希望する人が多くいます。ファイザーで日本人社員がグローバルで活躍するためには、どのようなスキルや資質が必要でしょうか。

ファイザーでは英語が社内公用語であるため、様々な国の同僚とともに仕事を進めていくには英語力が不可欠です。当社の社内制度では、社員が世界中で活躍できるよう、その人に適した海外でのポジションを見つけられるようサポートしています。
当社のチームは国籍、役割、経験の異なる人々で構成されているため、社内外で実践できるDEI を重要視する人材を求めています。
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「ジグザグキャリアパス」を奨励

エンワールドでは、”enabling success”=「入社後の活躍」をコアバリューに置いています。ファイザーの社員が持続的に活躍されるよう、取り組まれていることがあれば教えてください。

先ほど申し上げたグローバルキャリアにつながる社内公募制度によって、社員のキャリアパスをサポートし、希望に応えられるよう取り組んでいます。一例を挙げると、医師がこの制度に応募し、メディカル部門からコマーシャル部門に異動したケースがあり、それまでとは異なる部門に異動する「ジグザグキャリア」も推奨しています。また、当社の非常に優れた人事制度が提供するハード・ソフト面における様々な施策によって、効果的に社員の離職を防いでいます。

医療のブレークスルーを世界にもたらす、グローバルかつ多様性のある企業

グローバルな視点から見たファイザー日本法人の魅力とは何でしょうか?

世界中の多くの人材がファイザーに惹かれる理由は、製薬業界における成功、そしてコロナ禍において医薬品を通じて世界の安全を守ることができたことでしょう。もうひとつは、会社の安定性です。当社は世界で約9万人の従業員を擁する、最大規模の製薬会社です。
ファイザー日本法人は、グローバル文化と日本文化が混在するバランスの取れた組織であり、日本の社員の多くは、グローバルキャリアパスを通じて長期的な経験を積んでおり、その離職率は非常に低くなっています。

多様性を受け入れる協力体制

ファイザーグループのグローバルな視点から見た、従業員のジェンダーギャップや男女の採用比率について教えてください。

ファイザーにおける男女比は、おおよそ女性60%、男性40%であり、男性よりも女性の雇用が多くなっています。しかし、取締役、役員、部長職などのグローバルレベルの役職では、男性が女性の数を上回っています。もちろん、女性が家にいて家庭を守ることを期待されている一部の国では、文化の一部として固定観念がまだ存在しているかもしれません。これは一朝一夕に変えられるものではありません。当社では、女性が上級管理職の候補になる機会を得られるよう、社内外での支援に取り組んでいます。

そうは言うものの、これは男性よりも女性を優先的に採用するということではありません。当社ではベストな人材を採用します。女性が採用されれば、それは素晴らしいことです。重要なことは、より幅広い人材の中から採用候補者を選ぶことです。

統計的には女性を多く採用していますが、重要なのは多様性です。当社は、障がいのある候補者を積極的に採用しています。社会が意識せず多様性を受け入れるようになるには時間がかかりますが、当社はこれに取り組み、障がいのある候補者の雇用を奨励しています。

私はファイザーで成長を実現した女性社員の良い例です。チェコ共和国という小さな国の小さなポジションからスタートし、現在のグローバルな役職をつかみ取りました。皆さんにも、目の前のチャンスを掴む勇気を持ってほしいと思います。

 Michaela Binder

Michaela Binder

Pfizer Inc.
Director, Global Talent Solutions, Candidate Experience, International Developed Markets and LATAM

PricewaterhouseCoopersで7年間、HR Optimization Projectを率いた経験を始めとして、25年以上に渡り人事分野に携わる。そのキャリアを通じて、危機的状況の管理、組織の安定化、キャリアプログラムおよびモチベーションプログラムの開発に従事。
また、CitibankのSenior HR Managerや、2009年にWyethがファイザーに統合された際のチェコ共和国・スロバキア共和国担当HR Directorとして、組織の変革に重要な役割を果たす。
現在はRegional Talent Acquisition Leadを務めている。

Haruko Yamajo

Haruko Yamajo

en world
Life Science Division Principal Consultant

2020年エンワールド入社。 人材コンサルタントとして約10年間製薬業界に従事。
前職含め、複数の社内アワード受賞。
enabling success=入社後活躍を信念に、お一人おひとりへのキャリアコンサルテーションには定評があり、Principal Consultantとして活躍している。

※2024年7月現在の内容です

▶この記事のインタビュー(英語)はこちら

▶Pfizerに関するその他のインタビュー記事はこちら

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